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J Am Coll Cardiol誌から
アミオダロンによる洞調律維持、より予後不良
抗不整脈薬の種類別にアウトカムを比較、AFFIRM試験の事後解析

2011/11/09
西村 多寿子=東京大学

 心房細動(AF)患者を対象として、洞調律維持と心拍数調節の有効性を比較した大規模試験AFFIRM(Atrial Fibrillation Follow-Up Investigation of Rhythm Management)の事後解析として、洞調律維持に用いた抗不整脈薬の種類別に臨床アウトカムを検討した結果が、J Am Coll Cardiol誌11月1日号に掲載された。

 総死亡と入院の複合アウトカムはアミオダロンソタロール1c群薬のいずれも心拍数調節群よりリスクが高かったが、総死亡、ICU滞在、非心血管性死亡の頻度は、アミオダロンが他の抗不整脈薬に比べて高かった。

 AFFIRMは、脳卒中の危険因子を有するAF患者4060例を対象に、洞調律維持と心拍数調節の有効性を比較したランダム化試験。平均で3.5年間追跡し、洞調律維持群より心拍数調節群の方が予後良好と結論された。

 洞調律維持群に投与された抗不整脈薬が死亡率増加の要因との指摘もあるが、同試験で使用された薬剤は現在も実臨床で広く使われている。またAFの診療により消費される医療リソースは入院関連が主であり、心血管疾患の中でも大きなコストになっているはずだが、入院と治療法選択の関係は評価されたことがない。

 そこで本研究は、同試験のデータベースを利用し、患者に投与された抗不整脈薬の種類別に死亡と入院を含む臨床アウトカムを評価することを目的とした。

 洞調律維持群は、第1選択薬として投与例の多いアミオダロン、ソタロール、1c群薬 (フレカイニドまたはプロパフェノン)を選び、プロペンシティスコアをマッチさせた心拍数調節群のサブグループと比較した。

 モデルに組み込まれた変数は64項目で、年齢、性別、施設、心血管疾患の既往、NYHA分類、併用薬および投与中止になった薬、AFエピソードを含む。

 主要アウトカムは、総死亡または心血管疾患による初回入院の複合とした。死亡と入院の個別評価やICU滞在についても検討した。Kaplan-Meier曲線で洞調律維持群と心拍数調節群の各サブグループを比較し、ハザード比(HR)および95%信頼区間(95%CI)を算出した。
 

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