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Diabetes Care誌から
1型DMで血糖変動が大きい患者のHbA1cは高くなる
持続血糖測定を用いた検討結果、2型DMでは関連なし

2011/10/07
難波 寛子=医師

 1型糖尿病(DM)患者において、血糖変動(GV)が大きい場合、平均血糖値(MPG)が同じでもHbA1cが高いことが明らかになった。持続血糖測定(CGM)を用いて行われた検討の結果で、論文は、Diabetes Care誌8月号に掲載された。

 本検討は、米国、欧州、およびアフリカの10施設が参加して2006~2008年に行われたthe A1C-Derived Average Glucose(ADAG)研究の参加者を対象に行われた。

 対象は、血糖コントロールが一定であり、6カ月以内に2回のHbA1c測定において値の変動が1%以内であることが確認されている、1型および2型DMの患者(507例)とした。個々の症例におけるHbA1cは幅広く分布していた。

 血糖値に大きな変動をもたらす要因(感染症、ステロイド治療、妊娠)や、HbA1c測定またはHbA1cとMPGの関連に影響する可能性がある要因(異常血色素症、貧血など)を持つ症例は除外した。

 16週間の期間中、4週間隔で4回のCGMが行われた。1回の測定時間は48時間以上とし、5分間隔で血糖を測定した。MPGを正確に算出するために、CGMを行わない週には1週間に3日以上、1日7回の血糖自己測定(SMBG)を行った。

 HbA1cは、高速液体クロマトグラフィー、2種類の免疫測定法、アフィニティーアッセイの計4種類の方法を用いて測定した。12週の最終時点におけるHbA1cの平均値が用いられた。

 血糖の日内変動については、CGMに基づいて3つの指標、すなわち(1)平均血糖値の標準偏差(SD)、(2)mean amplitude of glycemic excursions(MAGE)、(3)continuous overlapping net glycemic action(CONGA)を算出した。

 SD、MAGE、CONGAは、いずれも値が高いほど血糖の日内変動が大きいことを示す。MAGEは、血糖値の連続するピーク値と底の値の差の平均である。1SD以上の差だけを含むため、大きな変動のみを反映する。CONGAnは、ある時点での血糖値とn時間前の値の差を各観察について算出し、それらの差のSDを求めたもの。本研究では、4時間前の値との差を用いるCONGA(CONGA4)を用いた。その際、CGM開始後の2時間は、キャリブレーション(較正)時間として除外した。

 当初の対象507例のうち、試験を完遂したのは427例だった。うち268例が1型DM、159例が2型DMだった。

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