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Hypertension誌から
腎交感神経除神経術で睡眠時無呼吸が改善
糖代謝指標も改善

2011/10/04
岡本絵理=メディカルライター

 閉塞性睡眠時無呼吸OSA)を有する難治性高血圧患者に対し、カテーテルによる腎交感神経除神経術を実施したところ、血圧低下のみならず睡眠時無呼吸の重症度の改善も見られ、さらに糖代謝も有意に改善していた。この結果はHypertension誌10月号に掲載された。

 カテーテルアブレーションによる腎交感神経除神経術により、難治性高血圧患者の血圧が低下することが報告されている。一方、OSAは難治性高血圧患者の約80%に併発しているという報告もある。そこでポーランドの研究者らは、腎交感神経除神経術が血圧および睡眠時無呼吸の経過に及ぼす影響について調べた。

 対象は、難治性高血圧患者(収縮期血圧[SBP]160mmHg以上、スクリーニングの2週間以上前から3種類以上の降圧薬を服用)のうち、睡眠時無呼吸(無呼吸低呼吸指数[AHI]:5回/時超)と診断された10例。そのうち男性は7例、女性は3例で、年齢の中央値は49.5歳(四分位範囲[IQR]:42.5-58.0歳)だった。

 腎除神経術の3カ月後および6カ月後に追跡調査を実施した。追跡期間中、降圧薬の内容は変更しなかった。

 ベースライン時の体重指数(BMI)の中央値は30.9 kg/m2(IQR:26.0-35.0kg/m2)で、投与されていた降圧薬の数の中央値は5.00(IQR:4.00-5.25)だった。全患者が利尿薬、β遮断薬、ACE阻害薬またはアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)を投与されていた。睡眠時無呼吸の重症度は、5例が軽度(AHI:15回/時未満)、5例が中等度~重度(AHI:15回/時超)だった。

 外来SBPは、腎除神経術の3カ月後に1例を除き低下し、6カ月後には全例で低下した(6カ月後の低下の中央値:-34mmHg、IQR:-22~-39mmHg、P<0.01)。外来拡張期血圧[DBP]の低下は3カ月後には有意ではなかったが、6カ月後には有意となった(6カ月後の低下の中央値:-13mmHg、IQR:-6~-26mmHg、P<0.01)。

 自由行動下血圧測定(ABPM)でも、3カ月後および6カ月後にSBPおよびDBPの低下傾向を認めたが、有意ではなかった。
 

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