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JAMA誌から
拡張機能障害は将来の心不全発症の予兆か
年齢65歳以上は心不全発症の独立した強力な予測因子

2011/09/14
難波 寛子=医師

 中高年における拡張機能不全心不全リスクを経時的に追跡したコホート研究の結果、拡張機能障害は経時的に増加しており、心不全の発症に関連していることがわかった。この結果はJAMA誌8月24日号に掲載された。

 このコホート研究「Olmsted County Heart Function Study(OCHFS)」は、米国ミネソタ州オルムステッド郡の住民を対象に行われた。1997年、45歳以上の地域住民から男女別かつ5歳ごとに、それぞれ7%をランダムに抽出した。

 1997年から2000年に行われた第1回調査では、身体所見、心エコー、病歴の収集を行った。4年後(2001年~2004年)に行われた第2回調査も、第1回と同様のデータを収集した。

 第2回調査から2010年11月までの期間における心不全の発症は、国際疾病分類第9版のコード428を用いて確認した。国際疾病分類コード428では、フラミンガム基準で診断される症例の90%を確認することができる。

 拡張機能障害は、僧帽弁血流のパルスドプラ検査(バルザルバ手技前、手技中)、肺静脈血流、僧帽弁輪中央のドプラ画像により評価し、以下の4つに分類した。

(1)正常

(2)軽度拡張機能障害(左室拡張末期圧上昇のない弛緩異常型:早期と末期の心室充満速度の比率[EA比]の低下が0.75未満)

(3)中等度または「偽正常の」拡張機能障害(左室拡張末期圧上昇を伴う弛緩異常型:EA比が0.75~1.5、減速時間が140ms超、かつ他2つ以上の拡張末期圧上昇を示すドプラ指標あり)

(4)重度拡張機能障害(EA比が1.5超、かつ減速時間が140ms未満、かつ左室拡張末期圧上昇を示すドプラ指標ありで定義した、充満制限を伴う重度のコンプライアンス低下)

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