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Circulation誌から
Edwards SAPIENによるTAVI、1年生存率は76.1%
SOURCEレジストリーにおける第1コホートの解析結果

2011/08/18
難波 寛子=医師

 Edwards SAPIENを用いた経カテーテル大動脈弁留置術TAVI)の1年生存率は76.1%で、外科的弁置換術の適応がないハイリスク症例でもTAVIを行うことで良好な生存率が得られることが確認された。この結果は、Circulation誌7月26日号に発表された。

 外科的弁置換術の適応がない症例において、治療の新たな選択肢としてTAVIが注目されている。TAVIに用いられるEdwards SAPIEN(Edwards Lifescience社製造)は、ウシ心嚢膜組織をバルーン拡張型のステントに装着した生体弁で、欧州連合(EU)において2007年8月に経大腿動脈(transfemoral;TF)デリバリーシステム、08年1月に経心尖部(transapical;TA)デリバリーシステムが承認されている。その市販後調査のため、SOURCE(the Edwards SAPIEN Aortic Bioprosthesis European Outcome)レジストリーが開始された。

 今回使用したデバイスは、SAPIEN Transcatheter Heart Valveの23mmおよび26mmで、TFにはそれぞれ22Frと24Fr、TAには26Frの導入シースを使用した。

 SOURCEレジストリーにおける第1コホートのTF群は463例、TA群は575例だった。両群間で性別と呼吸器疾患の有無に差はなかったが、年齢、腎不全、末梢動脈疾患、50%以上の内頸動脈狭窄、冠動脈疾患の発生、陶器様大動脈、冠動脈バイパス術の既往、僧帽弁疾患には有意な差が見られた。加えて、logistic EuroSCOREにも差があり(TF群:25.8%、TA群:29.1%、P=0.0007)、TA群の方がハイリスクであることが示された。そのため、これら2群の結果を直接比較することはできないと考えられた。

 1年経過時点での生存率をKaplan-Meier解析した結果、コホート全体では76.1%、TA群で72.1%、TF群で81.1%だった。

 TA群のうち、logistic EuroSCOREが20未満の症例は170例(29.6%)、20から40の症例は285例(49.6%)、40以上の症例は119例(20.7%)だった。TF群では、20未満が170例(36.7%)、20から40が225例(48.6%)、40以上が66例(14.3%)だった。logistic EuroSCOREが20未満の症例の生存率は両群で有意差がなかった(TA群:78.4%、TF群:80.9%)。

 30日以降1年以内の死亡は179例だった。明らかな心臓死は45例(25.1%)で、うち心不全が28例(62.2%)を占めた。明らかに心臓死以外の死因で死亡した88例では、呼吸器疾患が21例(23.9%)、腎不全11例(12.5%)、癌10例(11.4%)、脳卒中9例(10.2%)などだった。死因不明は46例(25.7%)だった。

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