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Lancet誌から
携帯メールの利用で禁煙の長期継続率が上昇
自己申告と併せて生化学検査を実施して禁煙状況を評価

2011/07/12
岡本 絵理=メディカルライター

 禁煙する意思のある喫煙者を対象として、携帯メールによる禁煙プログラムを実施したところ、禁煙とは無関係のメールを受信していたグループと比べて、6カ月後の禁煙継続率が有意に高いことが示された。この結果はLancet誌7月2日号に発表された。

 携帯メールによる禁煙プログラムにより、自己申告による禁煙継続率が上昇することは、6週間という短期間では示されていた。しかし、より長期間の禁煙プログラムを実施した場合、また検査により自己申告を検証した場合の結果については、さらに調べる必要があった。

 そこでイギリスの研究者らは、6カ月後の自己申告による禁煙継続率を生化学検査で検証するtxt2stop試験を実施し、携帯メールによる禁煙プログラムが禁煙継続に与える影響を調べた。

 試験は、2007年10月15日から09年6月1日まで、16歳以上の禁煙する意思のある喫煙者中、携帯電話を所持しており説明による同意が得られた5800人を対象とした。対象者を、介入群(2911例)または対照群(2881例)のいずれかにランダムに割り付けた(8例は複数回ランダム化されたため除外)。

 介入群は、最初の5週間に1日5回、次の26週間に週3回の携帯メールを受信した。その内容は自己啓発メッセージや行動を変える方法の説明などだった。対照群は禁煙とは無関係のメールを受信した。

 1次アウトカムは6カ月後の自己申告による禁煙継続率とし、生化学検査により検証した。自己申告による禁煙継続は、「禁煙開始から6カ月後までの喫煙本数が5本以下であること」と定義した。

 2次アウトカムは4週間後および6カ月後の点禁煙率(直前7日間の禁煙状態)、自己申告による禁煙継続率、28日間の禁煙率、自動車事故への関与、6カ月後の親指の疼痛、試験期間中の他の禁煙サービスの利用とした。

 6カ月後の禁煙継続を検証するため、郵送による唾液コチニン検査を行った(カットオフ値 7ng/mL、感度92%、特異度90%)。唾液検体を提供しなかった参加者には、一酸化炭素検査を実施した(カットオフ値6ppm、感度97%、特異度70%)。

 アウトカム評価者は割り付けに対してマスクされた。すべてintention-to-treat解析とした。

 介入群2735例(94%)、対照群2789例(97%)から1次アウトカムを得た。6カ月後に禁煙継続を報告した666例(介入群444例、対照群222例)中、生化学検査を実施したのは542例(介入群364例、対照群178例)だった。このうち150例(28%)は、禁煙継続を報告したにもかかわらず、唾液コチニン検査から喫煙していると判明した。
 

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