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JAMA誌から
FGF23はCKD患者の死亡・末期腎不全を予測
ステージ2~4の保存期腎不全患者を追跡した大規模コホート研究の結果

2011/07/01
岡本 絵理=メディカルライター

 線維芽細胞増殖因子23FGF23)の増加は、血清リン酸濃度が正常である場合が多いステージ2~4の慢性腎臓病CKD)患者において、死亡・末期腎不全の独立した予測因子だった。この結果はJAMA誌6月15日号に掲載された。

 FGF23は、リン酸代謝を調節する内分泌ホルモンの一種である。慢性腎不全では腎臓のリン酸排泄能が低下しており、リン酸均衡や正常な血清リン酸濃度を維持するための生理的適応として、FGF23濃度が増加する。FGF23は末期腎不全患者の死亡と関連することが分かっている。

 そこで米国・マイアミ大学の研究者らは、より早期のCKD患者を対象として、FGF23と死亡および末期腎不全との関連について調べた。

 対象は、2003年6月~2008年9月に米国のCKD患者を対象としたCRIC(Chronic Renal Insufficiency Cohort)と呼ばれる大規模コホート研究に参加した、ステージ2~4のCKDを有する3879例。

 転帰として総死亡および末期腎不全について追跡した。末期腎不全は透析開始または腎移植と定義した。

 Cox比例ハザード回帰を用いてFGF-23と転帰との関係を調べた。

 ベースライン時、推算糸球体濾過量(GFR)の平均値は42.8(標準偏差[SD]:13.5)mL/分/1.73m2だった。FGF23濃度の中央値は145.5基準単位[RU]/mL(四分位範囲[IQR]:96-239)だった。血清リン酸濃度の平均値は3.7mg/dL(SD:0.7mg/dL)であり、参加者の89%は血清リン酸濃度が正常だった(4.6mg/dL未満)。

 追跡期間の中央値は3.5年(IQR:2.5-4.4)であり、この間に266例が死亡し(20.3/1000人・年)、410例が末期腎不全となった(33.0/1000人・年)。
 

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