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Circulation誌から
ダビガトランの大出血リスクは年齢で異なる
75歳以上では頭蓋外出血が増加する可能性、RE-LYサブグループ解析

2011/06/28
難波 寛子=医師

 心房細動AF)患者に対するダビガトランの脳卒中予防効果をワルファリンと比較したRE-LY(Randomised Evaluation of Long-Term Anticoagulant Therapy)によりダビガトランは患者背景に左右されず、広く適応可能であることが示されている。しかしながら、ダビガトラン110mg1日2回と150mg1日2回の両用量の安全性を、大出血の種類別や患者背景別に検討した報告はなされていなかった。

 Circulation誌5月31日号に掲載された、RE-LYの解析結果から、ダビガトランの安全性は患者の年齢により異なることが分かった。75歳未満の場合、ダビガトランの両用量はワルファリンよりも大出血リスクが低かったが、75歳以上では頭蓋内出血リスクは低いものの、頭蓋外出血リスクが高まる可能性が示された。

 RE-LYでは、少なくとも1つの脳卒中リスクを有するAF患者を、(1)ダビガトラン110mg1日2回投与群(以下、110mg×2回/日群)、(2)同150mg1日2回投与群(以下、150mg×2回/日群)、(2)ワルファリン投与群(目標INR[プロトロンビン時間国際標準比]を2.0~3.0に調節)──の3群にランダムに割り付けた。観察期間は中央値で2年間。安全性に関する主要アウトカムは大出血で、有効性に関する1次アウトカムは脳卒中または全身の塞栓症とした。

 大出血の定義は、(1)ヘモグロビンが2.0g/dL以上低下する、(2)2単位以上の輸血を要する、(3)主要臓器への有症状の出血──のいずれかの場合とした。大出血を、頭蓋内(脳内、硬膜下)、頭蓋外(消化管、非消化管)に分類した。生命にかかわる出血も大出血の一部として含めた。生命にかかわる出血とは、死亡に至る場合または有症状の頭蓋内出血、ヘモグロビンの5.0g/dL以上の低下または4単位以上の輸血や変力作用薬を要する出血、手術を要する出血とした。

 当初2万382例のスクリーニングを行ったが、2269例が対象の条件外などの理由で除外され、最終的に1万8113例が110mg×2回/日群(6015例)、150mg×2回/日群(6076例)、ワルファリン群(6022例)に割り付けられた。

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