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N Engl J Med誌から
イルベサルタンでAF患者の心血管イベント減らず
心不全による入院は有意に減少、ACTIVE I 試験の結果

2011/04/07
岡本 絵理=メディカルライター

 脳卒中の危険因子を有する心房細動AF)患者にアンジオテンシンII受容体拮抗薬ARBイルベサルタンを投与したところ、中等度の血圧低下が見られたものの心血管イベントの有意な減少は認めなかった。このACTIVE I(In the Atrial Fibrillation Clopidogrel Trial with Irbesartan for Prevention of Vascular Events)試験の結果は、N Engl J Med誌3月10日号に掲載された。

 ACTIVE I は、脳卒中の危険因子を有するAF患者を対象として心血管イベントリスクを評価するために行っているACTIVEプログラムに組み込まれた臨床試験の1つ。ACTIVE A ではクロピドグレル+アスピリン併用療法とアスピリン単独療法を、ACTIVE W では同併用療法とワルファリン療法を比較している。

 ACTIVE I は、ARBが心血管イベント予防および間欠性(intermittent)AF患者の洞調律維持に有用か調べる目的で実施。ACTIVE A およびACTIVE W の登録者のうち、収縮期血圧が110mmHg以上だった9016例を、イルベサルタン群(目標投与量:300mg×1回/日、4518例)またはプラセボ群(4498例)のいずれかにランダムに割り付けた。

 1次主要アウトカムは脳卒中、心筋梗塞、血管死の複合とし、2次主要アウトカムではこれらに心不全による入院を加えた。その他のアウトカムは、2年後および試験終了時の12誘導心電図でのAF再発、AFによる再入院率、電話伝送モニタリングを利用したAF再発とした。

 ベースライン時の平均年齢は69.6歳。60.7%が男性であり、CHADS2スコアの平均値は2.0だった。患者の54.5%がβ遮断薬、34.9%がジゴキシン、10.1%がCa拮抗薬を使用していた。

 平均追跡期間は4.1年だった。ベースライン時の収縮期/拡張期血圧の平均値は、イルベサルタン群が138.3/82.6mmHg、プラセボ群が138.2/82.2mmHgだった。血圧低下の平均値は、イルベサルタン群が6.8/4.5mmHg、プラセボ群が3.9/2.6mmHgだった(両群の差の平均は2.9/1.9mmHg)。


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