日経メディカルのロゴ画像

J Am Coll Cardiol誌から
DES留置後の抗血小板療法、3剤併用に優位性なし
退院時のVerifyNow P2Y12値は血栓性イベントの予測因子に

2011/01/31
難波 寛子=医師

 薬剤溶出ステントDES)留置後の予後改善に、従来の抗血小板薬2剤併用療法DAPT)にシロスタゾールを追加した抗血小板薬3剤併用療法TAPT)が有用である可能性が報告されているが、明確な結論は得られていなかった。

 韓国で行われたDES留置後のDAPTとTAPTを比較するランダム化比較試験CILON-Tの結果、留置6カ月の時点でTAPT群はDAPT群と比較して有意に血小板活性が低かったものの、心血管合併症に関して両群の差は認められなかった。この結果はJ Am Coll Cardiol誌1月18日号に掲載された。

 本試験の対象者は、18~80歳、狭心症または負荷試験陽性で未治療の冠動脈病変を有し、DESの適応である症例とした。2006年9月~09年6月に、韓国の5施設から登録された。

 除外条件は、肝機能障害または腎機能障害を有する、左室駆出率30%未満、NHYA分類 III~IV、治療されていない血液疾患、アスピリン・クロピドグレル・シロスタゾールに対する禁忌やアレルギー、他の疾患により生命予後2年未満などとした。ワルファリンまたはアスピリン・クロピドグレル以外の抗血小板薬を既に内服している症例も除外した。

 全対象者に、PCI前からアスピリンとクロピドグレルの投与を始めた。両薬剤を投与されていなかった場合は、初回投与量としてアスピリン300mg、クロピドグレル300~600mgを投与した。維持量はアスピリン100mg/日、クロピドグレル75mg/日で、少なくとも6カ月間投与した。

 対象者をDAPT群とTAPT群にランダムに割り付け、TAPT群は2剤に加えてシロスタゾールを初回投与量として200mg、その後100mgを1日2回、6カ月間投与した。

 血小板活性は、退院時とDES留置後6カ月後に、Accumetrics社のVerifyNow P2Y12 assayを用いて測定した。

 1次エンドポイントは、6カ月時点での、主要心血管イベント、心血管死亡、非致死的心筋梗塞、標的病変再血行再建、虚血性脳卒中の複合エンドポイントとした。

 2次エンドポイントは、退院時とDES留置後6カ月時点での血小板活性(P2Y12 reaction unit:PRU値)とした。他の2次エンドポイントは総死亡、ステント血栓症と、1次エンドポイントに含まれるそれぞれの項目とした。
 

この記事を読んでいる人におすすめ