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Arch Intern Med誌から
7因子によるAF発症予測は人種に関係なく有用
フラミンガム研究で得たリスクスコアを他コホートで検証

 白人を対象としたフラミンガム研究(FHS)から得られた心房細動AF)発症リスクを予測するアルゴリズムを、地理的および人種的に異なる2つの大規模コホートに当てはめて前向きに検討したところ、対象者の人種を問わず、7つの危険因子によるリスク評価でAFの発症を高率に予測できることが分かった。この結果はArch Intern Med誌11月22日号に掲載された。

 このアルゴリズムは、年齢、性別、BMI(体重指数)、収縮期血圧、心電図のPR間隔延長、高血圧治療、心不全の7項目のリスクを点数化し、総スコアを10年間のAF発症リスクに対応させたもの(Lancet誌から●心房細動の発症を予測するリスクスコア完成、2009.3.17)。

 米国ワシントン大学の研究者らはその妥当性を検証するために、2つの大規模コホート研究の被験者に当てはめて前向きに追跡した。それら危険因子の中にはBMI、収縮期血圧、心不全など、予防や治療など介入が可能な因子も複数あることから、著者らはそうした因子を修正することによる1次予防の可能性も視野に入れている。

 2つの大規模コホート研究はAGES(Age, Gene/Environment Susceptibility-Reykjavik Study)とCHS(Cardiovascular Health Study)と呼ばれるもので、対象はそれぞれ4238例および5410例だった。AGESは欧州のコホート研究であるのに対して、CHSは米国のもので人種的には16.2%がアフリカ系アメリカ人だった。

 年齢的には45~95歳を対象としたが、FHSが平均年齢60.9歳だったのに対して、AGESおよびCHSはともに約75歳で、2研究ではFHSに比べて15歳以上高齢だった。

 FHS、AGES、CHSの3研究を合わせると、1万4412人の被験者を10万74人・年追跡したことになる。全体で1359件のAF発症を認めた。5年間のAF発症率は、コホートおよび人種によってかなり異なっていた(AGES:12.8件/1000人・年、CHSの白人:22.7件/1000人・年、CHSのアフリカ系アメリカ人:18.4件/1000人・年、FHS:4.5件/1000人・年)。


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