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JAMA誌から
高用量のω3脂肪酸はAFの再発を予防せず
ただし発作時心拍数は内服により有意に低下、米国でのRCT

2010/12/03
難波 寛子=医師

 心房細動AF)既往のある患者に高用量のω3脂肪酸を投与しても、AFの再発は抑制されないことが、米国で行われたプラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験から明らかになった。この結果は第83回米国心臓協会・学術集会(AHA2010)で発表されるとともに、JAMA誌12月1日号に掲載された。

 AFに対する従来の内服治療法は効果が不十分であり、有害事象も多い。心筋に対する様々な効果が期待される魚油は有害事象の少ない治療法として注目されているものの、効果に関する一定した見解は得られていない。今回の研究は、処方薬としてのω3脂肪酸の有効性と安全性を評価する目的で行われた。

 被験者は、2006年11月~09年7月に米国の96施設で登録された。組み入れ基準は18歳以上で、有症状の発作性AFと診断されており過去に長期の内服治療や電気生理学的治療を受けていない人、または有症状の持続性AFの既往があり過去の治療により除細動が成功し現在は洞調律である人。3カ月以内に有症状のAFエピソードを有し、12カ月以内に心電図に記録されたAFエピソードを有する人をスクリーニングした。

 主な除外基準は永続性AF、2次性AF(甲状腺機能低下や弁膜疾患によるものなど)、最近の抗不整脈薬の使用、過去6カ月以内のアミオダロンの使用、AFに対するアブレーションの既往、器質的な心疾患とした。

 被験者を、ω3脂肪酸の処方薬(商品名Lovaza、グラクソスミスクライン)を内服する実薬群とプラセボ群にランダムに割り付けた。実薬群は、最初の7日間のみω3脂肪酸8g/日を内服し、以後24週まで4g/日を内服した。Lovaza 1カプセルは1gのω3脂肪酸、約465mgのエイコサペンタエン酸、375mgのドコサヘキサエン酸を含む。

 追跡期間は6カ月間。2週間ごとに、電送モニタリングによるAFの無症候性再発および症候性再発のチェックを行った。AFの症候性再発または心房粗動が生じた場合、洞調律を回復するための治療を行ったが、以降もω3脂肪酸またはプラセボの内服と経過観察は続行した。

 主要エンドポイントは初回の発作性AFの症候性再発または症候性心房粗動とした。2次エンドポイントは、発作性AF症例と持続性AF既往例を合わせて、AFの症候性再発または症候性心房粗動とした。


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