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JAMA誌から
CYP2C19多型はクロピドのイベント予防効果に影響
変異アレル1個でもステント血栓症は顕著に増加、9試験のメタ解析

2010/11/12
西村 多寿子=東京大学

 クロピドグレルの代謝活性化にかかわる薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)2C19 の機能欠損型アレルの保有と、経皮的冠動脈インターベンションPCI)後の心血管リスクの関係をメタ解析で検討したところ、変異アレルを1個でも保有すると、心血管イベントリスクは有意に増加し、特にステント血栓症のリスク増加が顕著であることが明らかになった。この結果は、JAMA誌10月27日号に掲載された。

 本研究は、現行のガイドラインに沿った侵襲的治療(大部分はPCI)の際にクロピドグレルが投与された試験(コホート研究と臨床試験)を対象とした。検索語を「clopidogrel」と「CYP2C19」とし、2000年1月~10年8月に発表された文献をMEDLINE、Cochrane Database of Systematic Reviews、EMBASEで調査した。ただし、臨床転帰の報告を含まない試験は除外した。

 対象となった9試験で扱った変異アレルの中で最も多かったのはCYP2C19*2だった。2C19*2のみを調査したのは7試験、2C19*2、*3、*4、*5の調査が1試験、2C19*2、*3、*4、*5、*8の調査が1試験だった。

 9試験の登録患者9685例を変異アレルの数により、0個(非保有者または野生型)、1個(ヘテロ接合体)、2個(変異型同士のホモ接合体またはヘテロ接合体の複合)に分類したところ、それぞれ6923例(71.5%)、2544例(26.3%)、218例(2.2%)だった。

 エンドポイントを心血管死、心筋梗塞、虚血性脳卒中とし、それらの複合エンドポイントの情報も入手した。ランダム効果モデルを用い、各試験のハザード比(HR)のデータを統合した。

 患者の平均年齢は64.2歳、男性比率は74.4%で、変異アレルの数により患者特性に差は見られなかった。PCIを受けたのは91.3%、急性冠症候群は54.5%だった。

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