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Arch Intern Med誌から
BMIにかかわらず腹囲増大で総死亡リスク上昇
米国での10万人規模の前向き研究で判明、肥満治療ガイドラインにも影響か

2010/08/25
山川 里香=医学記者

 50歳以上の米国男女約10万人を対象とした大規模プロスペクティブ研究から、腹囲の増大は、BMI体格指数)とは無関係に死亡リスク上昇と関連するとの結果が得られた。米国研究者らがArch Intern Med誌8月9日/23日号で報告した。

 現在米国では、50~79歳の男性の50%超および女性の70%超が、腹部肥満の腹囲閾値(女性≧88cm、男性≧102cm)を超えている。これまでの研究では、腹部肥満の閾値を大幅に超えている場合のリスクが十分に定量化されていない。また、腹囲と死亡の関連性をBMI区分によって検討した研究はほとんどない。

 研究者らは、1992年に設立されたCancer Prevention Study II(CPS II)Nutrition Cohortの参加者から、50歳以上で、必要情報が欠けている者、極端な腹囲、極端なBMI(<18.5または>60)などを除外した、男性4万8500例、女性5万6343例を対象に調査した。同コホートは82年に設立されたCPS II Cohortの部分集団である。

 男性9315例と女性5332例が、97年から2006年12月31日の追跡終了時までに死亡した。

 参加者は92年または93年の登録時に、自己記入式質問票に記入した。腹囲はまず97年の追跡質問票で確認され、体重、喫煙状況、そのほかの健康関連因子に関しても情報が更新された。97年の調査で報告された体重と82年の調査で報告された身長から、BMIを算出した。

 死亡は、National Death Indexと死亡証明書で確認した。92年から98年までに発生した死亡は国際疾病分類第9版(ICD-9)を用いて、99年から2006年に発生した死亡は同第10版(ICD-10)を用いて、心血管疾患、癌、呼吸器疾患、その他に分類した。

 Cox比例ハザードモデルを用いて総死亡または死因別死亡に関する相対リスク(RR)推定値を算出し、年齢、人種、教育レベル、身体活動性などで調整した。肥満と死亡の関連に影響することを避けるため、健康状態(高血圧、糖尿病、心血管疾患、癌、呼吸器疾患など)では調整しなかった。女性は、ホルモン療法でも調整した。

 参加者の大部分が白人、55歳以上だった。ベースラインの年齢中央値は男性69歳、女性67歳だった。


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