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BMJ誌から
カルシウム補給により心筋梗塞リスクが上昇
RCTのメタアナリシス、骨粗鬆症予防・治療のための摂取は再考を

2010/08/17
岡本 絵理=メディカルライター

 患者をカルシウム補給またはプラセボ投与のいずれかに割り付けたランダム化試験(RCT)のメタアナリシスを行ったところ、カルシウム補給により心筋梗塞のリスクが上昇するとの結果が得られた。ニュージーランドと米国の研究者らがBMJ誌8月7日号で報告した。

 骨粗鬆症の予防や治療では多くのガイドラインがカルシウム補給を推奨しているが、カルシウム補給により心筋梗塞と心血管イベントのリスクが上昇する可能性を示唆するRCTも存在する。そこで著者らは、カルシウム補給が心血管イベントのリスクを上昇させるかどうかを調べた。

 著者らは2007年11月に、「calcium」「randomised controlled trial」「placebo」を検索語として、Medline、Embase、Cochrane Central Register of Control Trialsの電子データベースで検索を実施した。

 また、1990年から07年までに発表された、骨密度、骨折、結腸直腸新生物、血圧に対するカルシウム補給の影響に関するメタアナリシスの参考文献と2つの臨床試験レジストリーを検索した。言語制限は設けなかった。2010年3月に電子データベースの検索を再度実施した。

 カルシウムを500mg/日以上投与しており、40歳を上回る男女の参加者が計100例以上、試験期間が1年以上の場合に適格とした。ビタミンDをカルシウム群にのみ投与した場合、カルシウムを食事変更や複合栄養補助剤として与えた場合、大部分の参加者に骨粗鬆症以外の重大な全身疾患があった場合は除外した。

 適格となった15試験の主執筆者からデータを入手した。心血管イベントは自己報告、入院記録、死亡診断書により確認した。

 1次エンドポイントは、心筋梗塞、脳卒中、複合エンドポイント(心筋梗塞、脳卒中、突然死)の初回発生までの時間とした。2次エンドポイントは死亡までの時間(総死亡率)とした。

 Cochran Q統計とI2統計を用いて統計的異質性を評価し、ファンネルプロットとEggerらの回帰法を用いて出版バイアスを評価した。

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