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Circulation誌から
Edwards SAPIENによるTAVI、30日生存率は91.5%
欧州における1000例超の市販後調査に基づく結果

2010/07/13
小塩 尚代=メディカルライター

 Edwards SAPIEN(製品名)を用いた経カテーテル大動脈弁留置術TAVI)の欧州での市販後調査から、手技直後の成功率93.8%、30日生存率91.5%と、初期成績は良好なことが明らかになった。この結果は、Circulation誌7月6日号に掲載された。

 Edwards SAPIENは、ウシ心嚢膜組織をバルーン拡張型のステントに装着した生体弁で、欧州では経大腿動脈(transfemoral;TF)デリバリーシステムが07年11月、経心尖部(transapical;TA)デリバリーシステムが08年1月に承認された。その市販後調査のため、SOURCE(Edwards SAPIEN Aortic Bioprosthesis European Outcome)レジストリーが創設された。今回報告されたのは、このレジストリーの初年度のコホート(コホート1)の30日時点の成績だ。

 このコホート1は、2007年11月~2009年1月31日にTAVIを施行した患者中、連続したすべての症例をレジストリーに登録した施設の患者のみを対象とした。その結果、コホート1は欧州各国32施設からの1038例で構成されたが、これはTAVIの連続症例のコホートとしては最大となった。

 アプローチ経路は、TFが463例、TAが575例だった。TFは、大腿動脈または腸骨動脈の血管径が7mmを超えている患者を適応とした。TF群に比べてTA群では併存症のある率が高く、logistic EuroSCOREの平均値はTF群25.7%、TA群29.1%だった(P<0.001)。

 手技直後の成功率(弁留置とカテーテル抜去に成功し、手術への切り替えを必要とせず、処置室を出る時点で生存していたことと定義)は93.8%だった。手技終了時点でgrade 2+を超える大動脈弁逆流が認められた症例は、TF群7例(1.5%)、TA群13例(2.3%)だった。弁塞栓は3例(0.3%)、冠閉塞は6例(0.6%)と、いずれも低率だった。

 30日死亡率は8.5%であり、TF群6.3%、TA群10.3%だった。脳卒中発生率は2.5%であり、TF群(2.4%)とTA群(2.6%)で差はなかった。透析が必要になった腎機能悪化は4.3%(TF群1.3%、TA群7.1%)に発生したが、手技前の腎機能障害はTA群で有意に高率だった。恒久的ペースメーカー植込みを要した患者は両群とも約7%だった。

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