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N Engl J Med誌から
頸動脈ステント留置術と内膜摘除術は同等
高齢者層では内膜摘除術の方が優れる傾向に、CREST試験

2010/06/16
西村 多寿子=東京大学

 頸動脈狭窄症に対してステント留置術CAS)を行う群と内膜摘除術CEA)を行う群に分け、周術期と術後4年間の脳卒中・心筋梗塞・死亡の発生を比較するランダム化試験の結果、両群間に有意差はなく、共に有効かつ安全な治療法であることが示された。この結果は5月26日、N Engl J Med誌オンライン版に掲載された。

 CREST(Carotid Revascularization Endarterectomy versus Stent Trial)と名付けられた本試験は、米国の108施設とカナダの9施設で実施された、頸動脈狭窄症に対する世界最大規模のランダム化比較試験である。

 対象は、症候性狭窄の場合、血管造影検査で50%以上の狭窄、超音波検査で70%以上の狭窄が認められる患者、もしくは超音波検査で50~69%の狭窄を有しCT血管造影かMR血管造影で70%以上の狭窄が認められる患者とした。無症候性狭窄の場合は、血管造影検査で60%以上の狭窄、超音波検査で70%以上の狭窄が認められる患者、もしくは超音波検査で50~69%の狭窄を有しCT血管造影かMR血管造影で80%以上の狭窄が認められる患者とした。

 登録できる外科医の条件は、年間のCEA実施件数が12例を超え、無症候性患者での合併症や死亡の発生が3%未満、症候性患者では5%未満の治療成績を有することとした。インターベンション医の条件は、血管内治療の経験とCASの結果が良好であり、lead-in phaseのトレーニングに参加経験があることとした。

 CASでは、頸動脈用ステントRX Acculinkと塞栓予防デバイスRX Accunetを使用した。術前48時間と術後4週間はアスピリンとクロピドグレルを投与し、術後4週以降も抗血小板療法の継続を推奨した。

 神経学的評価には、NIHSS (National Institutes of Health Stroke Scale)、修正Rankinスケール、TIA-Stroke Questionnaireを使用し、一般的健康状況についてはSF-36の身体的・精神的スケールで評価した。

 1次エンドポイントは、周術期(30日以内)に発生した脳卒中・心筋梗塞・死亡、並びにランダム化から4年以内に発生した同側性脳卒中の複合とした。加えて症候性の有無、性、年齢による治療効果の違いを検討した。

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