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Circ Cardiovasc Qual Outcomes誌から
DES留置後、クロピドグレル内服遅れでイベント増加
退院時の対応に改善が必要と著者、米国での後ろ向きコホート研究結果

2010/05/27
難波 寛子=医師

 クロピドグレル薬剤溶出ステント(DES)留置後に必須の薬剤である。しかし、退院後に患者側の理由で内服が遅れるケースがどの程度存在するのか、内服の遅れが予後に与える影響は明らかではなかった。

 米国で行われた後ろ向きコホート研究の結果、DESを留置され退院した患者の16.7%が、薬局でクロピドグレルを退院当日に受け取っていなかった。また、クロピドグレルの受け取りが遅れた患者は、退院当日に受け取った患者と比較して死亡/心筋梗塞の発生が約1.5倍も高いことが明らかになった。この結果はCirc Cardiovasc Qual Outcomes誌オンライン版に4月20日、掲載された。

 本研究に用いられたデータは、系列の3つの医療グループであるKaiser Performance of North California、Kaiser Performance of Colorado、Health Partners in Minneapolisの登録データと、National Cardiovascular Data(NCDR)CathPCI Registry versions2.0 および3.0から得た。

 対象は、対象グループ内薬局での処方薬の受け取りに関して自己負担が軽減される保険に入っており(この場合、患者負担額は20~35ドル程度)、2004年1月1日~07年12月20日に対象医療機関でDES留置を受けた患者とした。3カ月以内にクロピドグレルの処方歴があった患者は除外した。

 期間中、8045例がDESを留置され生存退院した。うち643例(8.0%)がクロピドグレルの処方歴のため除外され、最終的に7402例が解析の対象となった。1次アウトカムは総死亡と心筋梗塞とした。

 7402例中、クロピドグレルを退院当日に受け取った患者(no-delay群)は83.7%(6192例)だった。残る16.7%(1210例、delay群)において、クロピドグレル受け取りの遅れは中央値で3日(四分位範囲:1-23日)だった。delay群のうち165例(13.6%)は、クロピドグレルを全く受け取っていなかった。観察期間の中央値は664日だった。

 

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