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N Engl J Med誌から
脂質の厳格管理で2型糖尿病の心血管リスク低下せず
フィブラートの上乗せ効果なし、ACCORD Lipid試験

2010/04/15
岡本 絵理=メディカルライター

 高リスク2型糖尿病患者に対する厳格血糖管理の効果を検討したACCORD試験の参加者を対象として、スタチン単独による脂質の標準管理群と、フィブラート併用による厳格管理群を比較する試験(ACCORD Lipid)を実施したところ、フィブラートを上乗せしても心血管イベントは減少しなかった。この結果は、3月14日にN Engl J Med誌オンライン版で報告された。

 米国とカナダの77医療機関で、2型糖尿病患者1万251例を登録して実施されたACCORD試験から5518例をACCORD Lipidに登録。2001年1月11日から2005年10月29日までの間、2×2要因デザインで、スタチンにフェノフィブラートを加える群(2765例)またはプラセボを加える群(2753例)にランダムに割り付けた。

 ランダム化時よりオープンラベルのシンバスタチンを投与し、その1カ月後に盲検化したフェノフィブラートまたはプラセボの投与を開始した。シンバスタチンの投与量はガイドラインに従って決定・変更した。フェノフィブラートの初回投与量は160mg/日とし、その後は糸球体濾過率(GFR)の推定値に応じて投与量を調整した。

 1次アウトカムは非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、心血管死の初回発生とした。intention-to-treat解析を実施し、Cox比例ハザード回帰モデルを用いて2群のアウトカムを比較した。

 2群のベースライン特性は類似していた。患者の平均年齢は62歳であり、女性が31%だった。シンバスタチンの平均1日投与量はフェノフィブラート群で22.3mg、プラセボ群で22.4 mgだった。試験最終診察時に割り付けられた薬剤の服用を遵守していた患者は、フェノフィブラート群77.3%、プラセボ群81.3%だった。1次アウトカムの平均追跡期間は4.7年だった。

 試験終了時までに、平均低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)値はフェノフィブラート群で100.0mg/dLから81.1mg/dLまで、プラセボ群で101.1mg/dLから80.0mg/dLまで減少し、平均高比重リポ蛋白コレステロール(HDL-C)値はフェノフィブラート群で38.0mg/dLから41.2mg/dLまで、プラセボ群で38.2mg/dLから40.5mg/dLまで増加した。血漿中性脂肪(TG)中央値はフェノフィブラート群で164mg/dLから122mg/dLまで、プラセボ群で160mg/dLから144mg/dLまで減少した。

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