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N Engl J Med誌から
永続性心房細動の心拍数調節治療、目標心拍数は?
110/分未満の緩やかな基準でも心血管イベントは増えず

[訂正:対象疾患は持続性心房細動ではなく永続性心房細動でした(2010/4/1)]

 永続性心房細動に対して心拍数調節治療を行う際、安静時心拍数が110/分未満という比較的緩やかな目標を設定しても、現在一般的である厳格な目標と比較して、心血管疾患の罹患率および死亡率に変化はなく、治療方針として有効であることが示された。オランダで実施された多施設前向き研究の結果で、N Engl J Med誌オンライン版に3月15日、公開された。

 心房細動に対しては心拍数調節治療と洞調律維持治療があるが、両治療法の有効性には差がなく、心拍数調節治療が第1選択となっている。目標心拍数については明らかなエビデンスが得られておらず、多くのガイドラインでは経験に基づいて厳格な目標心拍数を推奨しているが、使用薬剤が増えるため副作用の危険性も高くなる。そのため今回はより緩やかな目標心拍数を設定して、両群で有効性を比較した。

 オランダのthe Interuniversity Cardiology Institute of the Netherlandsなど3施設がコーディネートして、同国内の33施設が参加した。多施設RCTによる非劣等試験であり、the Rate Control Efficacy in Permanent Atrial Fibrillation: a Comparison between Lenient versus Strict Rate Control II(RACE II)と名付けられた。

 対象は永続性心房細動のある614例。目標心拍数を高めに設定した緩徐管理群と、今までどおりの厳格管理群に無作為に割り付けた。緩徐管理群(311例)では安静時心拍で110/分未満を目標とし、厳格管理群では安静時心拍80/分未満かつ中等度の運動負荷時で心拍110/分未満を目標とした。

 心拍数調節には、β遮断薬、非ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬、ジゴキシンの内服薬を使用した。複合1次アウトカムは、心血管疾患による死亡、および心不全・脳卒中・塞栓症・出血・生命にかかわる不整脈による入院とした。観察期間は最低2年間で最長3年間だった。

 

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