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N Engl J Med誌から
待期的CAGで閉塞性病変を認める患者は4割未満
侵襲的検査にもかかわらず閉塞所見がない患者も4割

2010/03/26
難波 寛子=医師

 冠動脈造影CAG)には、侵襲性およびコストの面から高い有効性が求められる。N Engl J Med誌3月11日号に発表された米国の大規模後ろ向き研究の結果、待期的CAGを受けた患者のうち、冠動脈閉塞ありと診断された人は37.6%にすぎず、冠動脈閉塞を指摘されなかった患者が39.2%も存在したことが明らかになった。

 米国デューク大学の研究者らは、条件を満たす全米の施設からNational Cardiovascular Data Registry(NCDR)のCathPCIレジストリーに登録されているデータを用いて、解析を行った。

 対象は、2004年1月から2008年4月の間に診断目的の心臓カテーテル検査を受け、NCDRにデータがある患者。心筋梗塞、経皮的冠動脈形成術(PCI)、冠動脈バイパス術(CABG)、心臓移植、心臓弁に関する手術の既往がある患者を除外した上、さらに緊急カテーテル検査の適応、心移植のための評価中、心臓弁に関する手術中の患者も除外した。

 それぞれの患者について、患者背景、危険因子、症状、非侵襲的検査の結果を調べた。症状は、無症状、非定型的胸痛、安定狭心症に分類した。非侵襲的検査で得られたデータから、フラミンガム・スコアを算定した。

 冠動脈閉塞の定義は、左主幹部の50%以上狭窄、左前下行枝・回旋枝・右冠動脈に関しては70%以上狭窄、その他では2.0mm以上の狭窄とした。感度解析のためには、定義をどの冠動脈でも50%以上狭窄とした。冠動脈閉塞なしの定義としてはどの冠動脈でも閉塞が20%以下とした。

 カテーテル施行例として663施設から198万9779例が登録された。うち84万1374例(42.3%)が心疾患の既往のため、51万9080例(26.1%)が緊急カテーテルであったため除外された。最終的な解析の対象は39万7954例(20.0%)だった。


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