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Lancet誌から
頸動脈ステント留置術、虚血性脳障害がCEAより多発
MRI拡散強調画像で評価、ICSS試験での脳卒中発生率の差を支持する結果

2010/03/17
難波 寛子=医師

 頸動脈内膜切除術CEA)と頸動脈ステント留置術CAS)の安全性や長期予後を比較する国際多施設共同ランダム化試験ICSS(International Carotid Stenting Study)のサブスタディー(ICSS-MRI)で、術前後に撮影したMRI拡散強調画像DWI)を比較したところ、急性期虚血性脳障害がCAS群に多く出現していた。CAS群で脳卒中の発生率が高かった主解析を支持する結果で、2月26日、Lancet Neurol誌オンライン版に発表された。

 ICSSの対象は、40歳以上かつNASCET(the North American Symptomatic Carotid Endarterectomy Trial criteria)の基準で50%以上もしくは治療を必要とする症候性頸動脈狭窄を有し、発症後12カ月以内の患者。ICSS-MRIには必要な設備を備えた施設のみが参加し、当該施設の症例でMRIの禁忌を有さない者が対象となった。対象は1:1の割合でCEA群とCAS群に割り付けられた。

 MRIの撮影は当初、術前1~3日(術前撮影)、術後1~3日(術後撮影)、術後27~33日(1カ月後)とされていた。試験中、術前撮影の期間は術前1~7日に延長された。

 急性期虚血性脳障害の検出のため、全撮影でDWIが用いられた。術前撮影での白質の変化の測定のため、また1カ月後では急性期虚血性脳障害が非可逆的変化となったか確認するため、FLAIR(fluid-attenuated inversion recovery)法が用いられた。各施設は1.5または3.0テスラの磁場強度を選択可能とされたが、両群に同じスキャナーと測定パラメーターを用いることとされた。

 読影は神経内科医と神経放射線科医により行われた。割り付け結果は読影担当者には知らされなかった。読影結果に相違が生じた場合には話し合いが行われ、解決しない場合は3人目の評価者が決定した。

 

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