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Arch Neurol誌から
ワルファリン治療患者のtPAの適応は再検討を
INR1.7以下の低値でも頭蓋内出血のリスクは10倍

 ワルファリン治療を受けていた患者が急性虚血性脳卒中を発症し、組織プラスミノーゲン活性化因子tPA)を静注された場合、INR(プロトロンビン時間の国際標準比)が1.7以下の低値であっても、ワルファリン治療を受けていない患者に比べて症候性頭蓋内出血の頻度が10倍も上昇することが分かった。この結果は3月8日、Arch Neurol誌オンライン版に掲載された。

 ワルファリン治療中のtPA使用については出血が懸念されているが、これまで確定的なデータはほとんどなく、米国心臓協会(AHA)および米国脳卒中協会(ASA)のガイドラインでは、INRが1.7以下であればtPAが適応とされている。

 米国のRush University Medical Centerなど3施設で実施された今回の研究は小規模な後ろ向き研究だが、tPAの適応について再検討を示唆するものだ。

 対象は急性虚血性脳卒中を発症し、tPAの静注を受けた患者107例。平均年齢69.2歳で男性が43.9%。National Institutes of Health Stroke Scale(NIHSS)スコアの中央値は14で、発症してからtPAによる治療までの経過時間は中央値140分だった。INRの中央値は1.04(0.82~1.61)だった。

 そのうち、発症前にワルファリン治療を受けていたのは13例(12.1%)であり、INRは全員が1.7以下だった(INRの中央値1.21、範囲は1.04~1.61)。

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