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Circulation誌Science Advisoryから
ロシグリタゾンによるIHDリスク、現時点では「証拠不十分」
AHA/ACCが共同声明

2010/03/15
小塩 尚代=メディカルライター

 チアゾリジン系薬剤による虚血性心疾患(IHD)リスクへの懸念が高まっていることを受け、米国心臓協会AHA)と米国心臓学会ACC)がScience Advisoryを発表した。

 その結論は「ロシグリタゾンには有害性の可能性を示すエビデンスが存在するものの決定的ではなく、ピオグリタゾンには有害性のエビデンスはない」という慎重な内容だった。このAdvisoryは2月23日、Circulation誌およびJ Am Coll Cardiol誌のオンライン版に掲載された。

 これまでの経緯を振り返ると、まずロシグリタゾンによるIHDリスク上昇を示すメタ解析の論文発表を受け、米食品医薬品局(FDA)が2007年5月にSafety Alertを発表した。

 同年7月のFDA Advisory Panel meetingでは、ロシグリタゾンによるIHDリスク上昇を肯定する票が20対3で優勢だったものの、同薬剤を市場から回収することについては22対1で反対が上回った。

 そこでFDAは同年11月、ロシグリタゾンの添付文書にIHDリスクに関する枠付きの警告を追加させた上で、市販継続を認めた。しかし、10年1月付の米国上院財務委員会の調査報告書は、ロシグリタゾンに「健康上深刻な」リスクがあると結論付けており、同報告書はさらに、FDAの承認システムおよび製造元であるGlaxoSmithKlineの対応を批判した。

 こうした経緯を踏まえて、今回のAHA/ACCによるAdvisoryは、チアゾリジン系薬剤に関するこれまでのエビデンスをまとめた上で、いくつかの推奨を行っている。

 

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