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JAMA誌から
アスピリンでイベント1次予防、高リスク者でも証明できず
ABI低値の健常者を対象にした二重盲検RCTの結果

2010/03/09
岡本 絵理=メディカルライター

 心血管疾患の既往がなく足関節上腕血圧比ABI)が低い健常者を対象に、アスピリンあるいはプラセボを投与する二重盲検ランダム化比較試験を行ったところ、アスピリンに心血管イベント予防効果は見られなかった。イギリス・エジンバラ大学のグループがJAMA誌3月3日号で発表した。

 健常者でABIが低いと、将来心血管イベントが発生するリスクが高まることが示唆されている。ABI測定は非侵襲的で簡便かつ安価ではあるが、ABIが低いと分かった場合にどのような治療的介入が有効であるかは不明である。

 そこで著者らは、ABI低値の健常者を対象として、アスピリンの心血管イベント1次予防効果を評価するプラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験「Aspirin for Asymptomatic Atherosclerosis trial」を実施した。

 この試験は1998年4月から2008年10月までにスコットランドで実施され、心血管疾患の既往のない50~75歳の男女を対象として参加者を募集した。

 スクリーニング時にABIが0.95以下と判明し、除外条件に該当せず試験参加に同意した3350例を試験に組み入れた。1日1回の腸溶性アスピリン100mg投与群(1675例)またはプラセボ投与群(1675例)にランダムに割り付けた。

 1次エンドポイントは冠動脈イベント・脳卒中・血行再建の初回発生の複合とした。2次エンドポイントは、血管イベント(1次エンドポイントに加えて、狭心症・間欠性跛行・一過性脳虚血発作)の初回発生および総死亡とした。

 Intention-to-treat解析を行い、エンドポイント発生についてKaplan-Meier曲線を作成し、Cox比例ハザードモデルを用いて評価した。

 両群のベースライン特性に差はなかった。平均追跡期間は8.2年(標準偏差:1.6)だった。

 

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