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Circulation誌から
ブルガダ症候群、有意な危険因子は有症状とtype1心電図
欧州4カ国での前向き研究の結果、無症状例のイベント発生は0.5%と低率

2010/02/26
難波 寛子=医師

 ブルガダ型心電図を呈する人は、心臓突然死のハイリスクと考えられてきた。しかし最近の研究結果から、少なくとも無症状であれば致死的不整脈の発生率は低い可能性が示されており、リスクの層別化や無症状例の治療方針について一定した見解は得られていなかった。

 FINGER(France、Italy、Netherland、Germany) Brugada syndrome registryに登録された同症例の前向き研究から、有意な心事故予測因子は症状ありとtype1心電図であり、性別、心臓突然死(心停止)の家族歴、電気生理学的検査(EPS)での心室細動の誘発、SCN5A変異の存在は有意でないことが明らかになった。無症状例におけるイベント発生率は0.5%と低かった。この結果はCircilation誌2月9日号に掲載された。

 対象はFINGER Brugada syndrome registry登録症例中、ベースラインもしくはクラスI抗不整脈薬による誘発後にtype1心電図の所見を呈し、かつ最低1回の経過観察が可能だった症例。16歳以下は除外した。

 年齢、性別、診断の契機、心臓突然死の家族歴を調査した。負荷薬剤としては、アジマリンまたはフレカイニドを静脈内投与した。器質性心疾患の除外のため、心エコーを含む一般的な診察を行ったほか、虚血、代謝性疾患および電解質異常の除外のため血液検査も実施した。

 登録症例を、診断の契機により以下の3群に分類した。(1)心停止群:蘇生された心停止例、(2)失神群:心原性が疑われる失神の既往例、(3)無症状群:健診や家系調査でtype1もしくはその疑いの心電図所見を呈した者。

 フォローアップ期間中、心臓突然死の発生、ICDの適切な作動、持続する心室性不整脈の発生を記録した。

 

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