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Lancet誌から
Xience V vs. Taxus Liberte、直接対決は前者が優位
非致死的心筋梗塞やステント血栓症の発生が有意に減少、COMPARE試験

2010/01/20
西村 多寿子=東京大学

[訂正:本文中、「ハザード比」を「相対リスク」に訂正します(2010.5.14)]

 薬剤溶出ステント(DES)であるエベロリムス溶出性ステント(EES)と第2世代パクリタキセル溶出性ステント(PES)の安全性と有効性を比較した単一施設ランダム化試験の結果、EESを使用した患者では、PESを使用した患者に比べて、非致死的心筋梗塞、標的血管再血行再建術、ステント血栓症の発生が有意に少なかった。この結果は、Lancet誌オンライン版に1月8日に公開され、同誌1月16日号に掲載された。

 EESは、シロリムスのアナログの1つであるエベロリムスを生体適合性フルオロポリマーに含有し、プラットフォームはオープンセル構造、ストラットは薄く、コバルト合金製である。

 EESを使用した患者では、第1世代PESを使用した患者に比べて、重篤な有害心イベントが有意に減少したという報告があるが、第1世代と同じポリマーだが異なるプラットフォームを使用した第2世代PESと比較して同様の差が出るかは不明だった。

 COMPAREと名づけられた本試験の対象は、オランダ・Maasstad病院で冠動脈インターベンション(PCI)の待機的または緊急適応のある18歳から85歳の患者とした。患者の血管病変数、病変部位、病変長に選択基準は設けなかった。

 ただし、ステント留置後の抗血小板薬併用療法の禁忌またはアドヒアランス不良が危惧される場合、30日以内に外科手術の予定がある場合、追跡調査が不可能な場合、他の冠動脈デバイスの臨床試験に参加する場合、本試験への参加に同意が得られない場合は対象から除外した。

 2007年2月から2008年9月の間に登録された患者1800例は、EES(Xience V、Abbott Vascular)群とPES(Taxus Liberte、Boston Scientific)群にランダムに割り付けられた。PCIは標準的手技で実施され、挿入不可能な場合には割り付けと異なるステントの使用が認められた。

 主要エンドポイントは、12カ月以内の総死亡、非致死的心筋梗塞、標的血管再血行再建術の複合とした。2次エンドポイントは、主要有害心イベント(12カ月以内の心臓死、非致死的心筋梗塞、標的血管再血行再建術)の複合とした。

 抗血小板薬の投与がない患者にはアスピリン(300mg)とクロピドグレル(300mgまたは600mg)をPCI施行前に投与した。退院時は全患者にアスピリン(100mg/日、投与期間の限定なし)とクロピドグレル(75mg/日、投与期間12カ月)を投与した。12誘導心電図検査を、PCI前後、退院前、1カ月、6カ月、12カ月の追跡時に実施した。

 

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