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Heart誌から
PCI後1年超の抗血小板薬併用に有益性なし
米国での大規模観察研究、ハイリスク群でも同様の結果

 経皮的冠動脈形成術PCI)後にクロピドグレルアスピリンによる抗血小板薬併用(dual antiplatelet:DAP)療法を12カ月後以降も継続した場合と、12カ月後にクロピドグレルを中止しアスピリンのみとした場合の予後を比べたところ、全死亡と心筋梗塞の発生に差は見られなかった。米国ペンシルベニアのGuthrie Clinicで実施された大規模観察研究の結果で、Heart誌10月号に掲載された。

 PCI後の抗血小板療法ではアスピリンとクロピドグレルによるDAP療法が主流となっているが、投与期間については結論が出ていない。

 ACC/AHA/SCAI(米国心臓学会/米国心臓協会/冠動脈造影・インターベンション学会)のガイドラインでは、アスピリンに加えてクロピドグレル75mg/日を、ベアメタルステントBMS)留置では1カ月以上、シロリムス溶出ステントSES)では3カ月以上、パクリタキセル溶出ステントPES)では6カ月以上継続することが推奨されている。AHAでは薬剤溶出ステント(DES)留置後には、DAP療法を12カ月間継続するように勧告している。しかし、12カ月以降のDAP療法の有効性については意見が分かれている。

 そこで、Guthrie Clinicの研究者らは同ClinicでPCIを受け、少なくとも12カ月間心イベントがなかった患者全員を対象にして、12カ月以降のDAP療法継続の有無に分けてアウトカムを調査した。
 
 アウトカムは全死亡および心筋梗塞の発生とした。対象は1859例で、このうち835例にBMSが、1024例にDESが留置された。全症例に対してアスピリン81~325mgを継続処方した。クロピドグレル75mg/日の投与期間については専門医の判断に任せたが、原則としてSESでは3カ月以上、PESでは6カ月以上継続した。

 DAP療法を12カ月を超えて継続したのは918例、12カ月以下が941例だった。平均投与期間は、12カ月超群では27カ月間、12カ月以下群では4.1カ月間だった(P<0.001)。追跡期間の中央値は3.4年間だった。

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