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N Engl J Med誌から
経口薬併用療法で使用するインスリンは持効型が優位
観察期間3年、目標達成率・低血糖発現率・体重増加で有意差

2009/11/13
難波 寛子=医師

 経口血糖降下薬で治療中の2型糖尿病患者にインスリンを追加する際、どのインスリンレジメンを用いるべきかを比較検討した多施設共同試験「Treating to Target in Type 2 Diabetes(4-T)study」の3年後の結果が発表された。

 本試験では、中間型と超速効型の混合製剤を用いた2相性インスリン1日2回群、超速効型インスリンの毎食前群、持効型インスリンの1日1~2回群の3群を比較した。3年後の平均HbA1c値(中央値)は3群間で差はなかったが、HbA1c≦6.5%の達成率は毎食前インスリン群または持効型インスリン群が2相性インスリン群より有意に高く、低血糖の発生頻度や体重増加は持効型インスリン群が他2群に比べ有意に少なかった。この結果は、N Engl J Med誌10月29日号に掲載された。

 対象は18歳以上・2型糖尿病歴12カ月以上・インスリン使用歴のない男女で、最大忍容量のメトホルミンとSU薬を投与してもHbA1cが7.0~10.0%、Body Mass Index(BMI)が40以下の者。英国とアイルランド内にある58の施設から患者が登録された。チアゾリン誘導体の服用歴のある者、3剤併用療法を行ったことがある者は除外した。

 被験者を、(1)1日2回投与の2相性インスリン群(使用製剤:超速効型のアスパルトに中間型のプロタミン結晶性アスパルトを30%混合したもの[商品名ノボラピッド30ミックス])、(2)1日3回投与の毎食前インスリン群(同:アスパルト[ノボラピッド])、(3)1日1回または2回投与の持効型インスリン群(同:デテミア[レベミル])に無作為に割り付けた。アスパルト(2相性製剤含む)は食直前に、デテミアは眠前に投与した。これらの薬剤は3mLのディスポーザブルタイプのペン型製剤で、Novo Nordisk社から提供された。

 当初1年間で高血糖が改善しない場合(治療開始24週以降のHbA1C>10.0%、または2回連続≧8.0%)、またはその後HbA1cが6.5%以上となった場合には、SU薬に替えて別のインスリンを追加した。その内訳は、2相性インスリン群では昼の食前インスリン、毎食前インスリン群では持効型インスリン、持効型インスリン群では毎食前インスリンだった。

 インスリン投与量は、食前血糖72~99mg/dL、食後2時間値90~126mg/dLを目標に調節した。

 追跡3年後の1次アウトカムはHbA1c値。2次アウトカムは、HbA1c≦6.5%である患者の割合、HbA1c≦6.5%かつグレード2以上の低血糖がない患者の割合、体重増加、血糖自己測定の結果、別のインスリン追加の必要があった患者の割合、アルブミン/クレアチニン比、QOLとした。

 

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