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Lancet誌から
生活改善による糖尿病予防効果は10年後も持続
メトホルミン・プラセボ群と比べたDPP試験の長期フォローアップ結果

2009/11/12
岡本 絵理=メディカルライター

 空腹時高血糖耐糖能異常がある非糖尿病例を、生活習慣介入群とメトホルミン群、プラセボ群に分けて2.8年間追跡したDPP(Diabetes Prevention Program)試験後の長期フォローアップ結果が、10月29日にLancet誌オンライン版で発表された。当初認められた生活改善とメトホルミンによる糖尿病予防効果は10年後も持続し、生活改善による予防効果の方がより大きかった。

 米国で1996年から99年までに行われたDPP試験には3234例が参加。被験者を生活習慣介入群、メトホルミン群、プラセボ群の3群に無作為に割り付けて糖尿病の発症率を比較した。DPP試験終了時までの糖尿病発症率は、生活習慣介入群4.8例/100人・年(95%信頼区間[95%CI]:4.1-5.7)、メトホルミン群7.8例/100人・年(95%CI:6.8-8.8)、プラセボ群11.0例/100人・年(95%CI:9.8-12.3)だった。

 生活習慣介入に大きな効果が認められたため、DPP試験終了後の長期フォローアップ研究DPPOS(Diabetes Prevention Program Outcomes Study)では、研究開始前に参加者全員に対し、生活習慣介入が実施された。

 DPPOS研究は、DPP試験終了後1年のブリッジ期間を置いて2002年9月に開始。糖尿病発症の有無を問わず、試験への同意を撤回しなかった生存例3150例を適格とした。このうち2766例(88%)がDPPOSに登録。全参加者に対し3カ月ごとに、体重減少や運動習慣を促す教育資材を用いた生活改善講義を行い、生活習慣介入群(910例)には別の生活改善講義を年4回実施した。

 メトホルミン群(924例)にはDPP試験と同様、忍容可能である限りメトホルミン850mgを1日2回投与し、プラセボ群(932例)ではDPP試験終了後プラセボの投与を中止した。

 1次アウトカムは、米国糖尿病学会基準による糖尿病の発症(6カ月ごとに測定した空腹時血糖が7.0mmoL/L[126mg/dL]以上、または毎年測定した75g糖負荷試験2時間値が11.1mmoL/L[200mg/dL]以上)とした。体重減少についても解析した。

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