日経メディカルのロゴ画像

Ann Intern Med誌から
CRP高値とCHDリスクの関連を示すエビデンスは強力
システマティックレビュー、ただしCRPをCHDの危険因子に加えるには不十分

2009/10/29
小塩 尚代=メディカルライター

 システマティックレビューとメタ解析の結果から、C反応性蛋白CRP)の値が冠動脈疾患CHD)の発症に独立に関連していることを示す強力なエビデンスが得られた。しかし、CHDのリスク評価の危険因子にCRPを追加することを決定付けるには不十分だった。この結果はAnn Intern Med誌10月6日号に掲載された。

 CHD発症リスクの大部分は、フラミンガム・リスクスコアを構成する危険因子に由来している。最近、CHDに対する慢性炎症の関与が示され、炎症マーカーであるCRPの新規危険因子としての可能性が注目されている。

 専門家委員会は2002年に、全例でのCRP検査は勧められないものの、CHDの10年リスクが10~20%(中等度)の対象者における検査は支持できるとしている。ただし同時に、こうした方針を取ることによる利益は不確実であるとも述べている。

 そこで、米オレゴンHealth&Science大学の研究者らは、中等度のCHDリスクを有する対象者において、CRP高値がCHD発症に対する独立の予測因子か否かを検討した。本レビューおよび解析は、U.S. Preventive Services Task Force(USPSTF)によって行われたCHDリスク評価への新規危険因子導入の検討を援助するために実施された。

 解析対象とする研究の選択基準は、(1)CRP高値に伴うCHD発症リスクを評価している、(2)フラミンガムリスクスコアで中等度リスクに分類される対象者を含む、(3)CHDの既往がない対象者を含む、(4)プロスペクティブなコホート研究、ケースコホート研究、またはコホート内症例対照研究である、(5)追跡期間が2年以上である、(6)CHD死および非致死的心筋梗塞を評価している、(7)フラミンガムリスクスコアの7つの危険因子のうちの5つ以上で補正を行っている──こととした。これらの条件を満たし、1966年から2007年11月までに発表された文献を、MEDLINEで検索した。

 その結果、23文献が今回のメタ解析の対象となった。研究の質はすべてfair-quality以上だった。このうちgood-qualityの10研究(USPSTFによるgoodの基準に加えてフラミンガムリスクスコアの7つの危険因子すべてに対し補正が行われている研究)に限定したメタ解析では、CRP値が3.0mg/Lを超える群の1.0mg/L未満の群に対するCHD発症リスク比は1.58(95%信頼区間[95%CI]:1.37-1.83)、CRP値が1.0~3.0mg/Lの群の1.0mg/L未満の群に対するリスク比は1.22(95%CI:1.11-1.33)だった。

この記事を読んでいる人におすすめ