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Ann Intern Med誌から
AFへのアブレーション、薬剤抵抗例に対する有効性を確認
108研究のメタ解析結果、ただし対象症例の範囲や例数、追跡期間には限界が

2009/08/26
小塩 尚代=メディカルライター

 心房細動(AF)に対する高周波カテーテルアブレーション(以下、アブレーション)のこれまでのエビデンスを検討した結果、アブレーションは抗不整脈薬でコントロール不能な患者において、薬物療法継続のみの場合に比べて洞調律維持率を高め、肺静脈狭窄や心タンポナーデといった有害事象の発生率は概して5%未満であることが分かった。この結果はAnn Intern Med誌8月4日号に掲載された。

 本研究は、米国保健省の医療研究・品質評価機構(Agency for Healthcare Research and Quality)によるプログラム、「Effective Health Care Program」の一環として行われた。

 まず、2000~2008年のMEDLINEおよびCochrane Central Register of Controlled Trialsから、成人(18歳以上)のAF患者にアブレーションを実施した英文の報告を検索した。その中で肺静脈あるいは肺静脈洞を標的としており、施術6カ月以降の転帰を報告している研究、または追跡時点を問わず有害事象を報告している研究を検討対象とした。

 デバイスとしては8mmチップと灌流チップを用いた研究に限定し、最近米国でAFに使用されなくなってきている4mmチップは除外した。ランダム化されていない研究については、あらかじめ規定したサンプルサイズ以上のものを対象とした。

 その結果、108の研究(ランダム化比較試験[RCT]:32、非RCT:9、コホート研究:67)が上記の基準を満たした。これらの研究を対象に、著者らが事前に設定した3つの疑問について得られたエビデンスをまとめた。


●疑問1.洞調律維持などの転帰に対するアブレーションの有効性は?

・抗不整脈薬でコントロール不能な発作性AF患者に、第二選択療法としてアブレーションを実施した場合、薬物療法継続のみの場合よりも1年後の洞調律維持率が高かった(エビデンスレベル:moderate)
(注)アブレーション施行回数が1回の患者を対象とした3つのRCT(研究の質:fair 2試験、poor 1試験)のメタ解析に基づいている(相対リスク:3.46[95%CI:1.97-6.09]、図1)。

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