日経メディカルのロゴ画像

Neurology誌から
TIA1週間以内の脳卒中発症、半数は24時間以内
ABCD2スコアはTIA超急性期のリスク評価に有用

2009/07/02
岡本 絵理=メディカルライター

 初めて一過性脳虚血発作TIA)を発症した患者の約5%が24時間以内に脳卒中を発症し、これはTIAから7日間以内に発症した脳卒中の約半数に相当した。英国でのTIAと脳卒中の患者を対象とした前向き研究(Oxford Vascular Study)の結果で、Neurology誌6月2日号に報告された。

 最近のガイドラインでは、脳卒中を予防するためにTIA患者のリスクを発症24時間以内に評価するよう推奨している。英オックスフォード大学の研究者らは、TIAから24時間以内に脳卒中が発症するリスクを明らかにするため、集団ベースの前向き研究を実施した。

 対象は、英国・オックスフォードシャー州内63の一般医に登録されている9万1105人のうち、2002年4月から2007年3月までにTIAや脳卒中を発症した全患者。イベントの特徴と危険因子を記録し、CTやMRIによる脳画像検査を実施した後、TIA、脳卒中、その他に分類。脳卒中患者にはTIA症状が24時間以内に発症していたか尋ねた。脳卒中後に失語症、錯乱、意識消失に陥り、正確なTIA歴が得られなかった患者は除外した。

 初回神経症状が回復した後に突然発症した新規神経症状を再発性脳卒中と定義。TIA発症例については、6時間後、12時間後、24時間後までのABCD2スコアと脳卒中リスクとの関連を調査した。

 初回TIAまたは脳卒中を発症した1247例のうち、35例が24時間以内に脳卒中を再発した。全例が同じ動脈領域だった。初回TIA発症例は488例であり、そのうち25例が24時間以内に脳卒中を発症した。

 初回TIAから6時間後、12時間後、24時間後の脳卒中発症リスクは、それぞれ1.2%(6例、95%信頼区間[95%CI]:0.2-2.2)、2.1%(10例、95%CI:0.8-3.2)、5.1%(25例、95%CI:3.1-7.1)だった。また、初回TIAから24時間以内に脳卒中を発症した25例は、7日以内に発症した48例の56%、30日以内に発症した59例の42%に相当した(図1)。

この記事を読んでいる人におすすめ