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J Am Coll Cardiol誌から
ACS後1週間の虚血再発はその後のイベント予測因子に
ホルター心電図検査の有用性は多様なサブグループに一貫して認められた

2009/06/26
小塩 尚代=メディカルライター

 入院後1週間までのホルター心電図に表れた虚血は、非ST上昇型急性冠症候群(ACS)患者のその後の心血管イベントリスクの上昇と強く関連していることが分かった。狭心症治療薬についての大規模臨床試験、MERLIN-TIMI 36試験の後付け解析の結果で、J Am Coll Cardiol誌4月21日号に掲載された。

 ACSでは、症状がいったん安定しても早期に虚血が再発することがあり、その場合には転帰不良となることが知られている。虚血再発をホルター心電図で評価した研究は過去にも存在するが、こうした研究の多くは古く、またN数が小さく検出力も不足していたため、特に心血管死との関連についてサブグループ間での検討を行うには不十分だった。

 そこで米ハーバード大学Brigham and Women's Hospitalの研究者らは、MERLIN-TIMI 36試験のデータを用いて、ホルター心電図上の虚血所見と心血管系の転帰の関連を検討した。

 MERLIN-TIMI 36試験では、非ST上昇型ACS患者6560例を、発症後48時間以内に狭心症治療薬のranolazine投与群またはプラセボ投与群にランダム化した。試験薬以外にも標準的な治療を実施し、試験薬投与後に早期侵襲的治療と保存的治療のどちらを選択するかは担当医が判断、その違いで被験者を層別化した。追跡期間の中央値は348日間だった。

 同試験ではすべての被験者で、ランダム化後の7日間、ホルター心電図が記録された。ホルター心電図上の虚血の定義は、1分以上持続する1mm以上のST低下(発症時の心拍数が100/分未満のもの)とした。ホルター心電図を記録中の7日間に発生した臨床イベント(心血管死、心筋梗塞、症候性の虚血)は、解析から除外した。

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