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N Engl J Med誌から
ICU入院時の厳格な血糖管理は死亡率を高める
約6000例を対象にしたNICE-SUGAR研究の結果

 集中治療室ICU)に入院した患者を対象に、厳格な血糖管理(目標域:81~108mg/dL)を行う群と、従来の血糖管理(目標域:180mg/dL以下)を行う群に分けて経過を観察したところ、90日後の死亡率は厳格な血糖管理を行う群の方がやや高かった。この結果は、N Engl J Med誌3月26日号に掲載された。

 ICUに入院する患者ではストレス反応として高血糖が見られることが多く、重篤な高血糖が持続すると死亡率が上昇すると報告されている。しかし、血糖値を厳格にコントロールすれば死亡率が下がるかどうかについては確定した結論が出ていない。

 そこで、厳格な血糖管理がICU入院患者の死亡率を低下させるかどうかを調査するために、シドニー大、ブリティッシュ・コロンビア大などオーストラリア、カナダ、ニュージーランドの大学高次救急部門38施設、市中病院4施設が参加して大規模ランダム化比較試験が実施された。この試験は、 NICE-SUGAR(the Normoglycemia in Intensive Care Evaluation-Survival Using Glucose Algorithm Regulation)研究と名付けられた。

 2004年12月から2008年11月までに、42施設のICUに入院した成人患者で、入院後24時間以内に3日間以上のICU滞在が予想される6104例を登録した。血糖値81~108mg/dLを目標とする厳格な血糖管理群(3054例)と、180mg/dL以下を目標とする従来の血糖管理群(3050例)にランダムに割り付けた。

 血糖コントロールはインスリンの静注により行われた。従来管理群では血糖値が180mg/dLを超えるとインスリンを投与し、144mg/dL以下に下がるとインスリンを中止した。

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