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Arch Intern Med誌から
急性心筋梗塞後の血糖正常化で入院死亡率が減少
インスリン使用の有無による差は見られず

 血糖値が高い急性心筋梗塞(AMI)患者に対し、入院後血糖値を正常化することで生存率が向上することが示された。多変量解析による検討では入院中の至適血糖値は80~130mg/dLだったが、インスリン使用の有無による差は見られなかった。この結果は、Arch Intern Med誌3月9日号に掲載された。

 AMI患者では、入院時の血糖値の高さと死亡率の増加が関連することが知られている。ACC/AHAガイドラインは、AMI患者に対して厳格な血糖コントロールを推奨している。しかし、入院中に血糖値を正常化すると本当に死亡率が低下するか、血糖が正常化した患者ではインスリン使用の有無によってアウトカムが違うかどうかについては、まだ明らかになっていない。

 そこで、米カンザス州Mid America Heart InstituteのM.Kosiborod氏らは、米国40施設が参加するデータベースに登録されたAMI患者を、入院中の血糖値によって層別化し、インスリン使用の有無に分けて予後について調査した。入院後の血糖値の低下が独立して生存率向上につながるかどうかについては多変量回帰分析を用い、インスリン使用の有無による死亡率の比較については傾向マッチング法(propensity-matching method)を用いて検討した。

 対象は、AMIで入院し血糖値が140mg/dL以上だった患者7820例。そのうち半数近くは入院前から糖尿病と診断されていた。入院中の平均血糖値によって、110mg/dL未満(1301例)、110以上140mg/dL未満(2334例)、140以上170mg/dL未満(1694例)、170以上200mg/dL未満(1018例)、200mg/dL以上(1473例)の5群に分けて検討した。

 その結果、110mg/dL未満群に対する死亡率のオッズ比は、それぞれ2.1、5.3、6.9、13.0であり、血糖値が上がるにつれて死亡率も急増した。

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