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N Engl J Med誌から
アリスキレンとARBの併用による降圧と独立した腎保護作用
糖尿病性腎症に対する直接的レニン阻害薬の効果、AVOID試験

2009/03/09
西村 多寿子=東京大学

 高血圧腎障害を合併した2型糖尿病患者を対象に、至適降圧療法と最大推奨用量のロサルタン(100mg/日)に加えて直接的レニン阻害薬アリスキレンを併用投与したところ、腎障害の指標となる尿中アルブミン/クレアチニン比(UACR)がさらに20%低下した。

 レニン・アンジオテンシン・アルドステロン(RAA)系の二重抑制による腎保護作用の可能性を示したAVOID(the Aliskiren in the Evaluation of Proteinuria in Diabetes)試験の詳細が、N Engl J Med誌に掲載された。

 本試験は15カ国150施設で実施された。対象は、年齢18~85歳の、高血圧と腎症(早朝尿中のUACR>300mg/g)を合併した2型糖尿病患者。3カ月間の非盲検期間後に6カ月間の二重盲検試験が組み込まれた試験デザインで、主要エンドポイントはUACRの低下率(幾何平均)とされた。

 非盲検の期間に、β遮断薬を除きRAA系を阻害する薬の投与をすべて中止し、至適降圧療法+ロサルタン(100mg/日)で130/80mmHg未満を降圧目標とする治療を行った。3カ月後、この期間に除外された患者206例を除く599例が、アリスキレン群(301例)とプラセボ群(298例)にランダムに割り付けられた。除外理由は、臨床検査値異常50例、インフォームドコンセント取り下げ35例、試験プロトコール違反35例、有害事象31例などだった。二重盲検試験では、アリスキレン群は150mg/日を3カ月間投与後、300mg/日に増量してさらに3カ月間投与した。

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