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Circulation誌から
エベロリムス溶出ステントの優位揺るがず
SPIRIT III試験2年後の結果、パクリタキセル溶出ステントより予後良好

 新開発のエベロリムス溶出ステント(EES)と従来のパクリタキセル溶出ステント(PES)の冠動脈疾患に対する有用性を比較したSPIRIT III試験の2年後の結果が、Circulation誌1月26日号に掲載された。2年後における冠動脈イベントを伴わない生存率はEES群で有意に高く、標的血管の不全および主要な心イベントの発生率はEES群で有意に低いことがわかった。

 T細胞の増殖抑制薬であるエベロリムスが溶出するEESは、PESやシロリムス溶出ステントに続いて第2世代の薬剤溶出ステントとして開発され、その有効性と安全性が検討されている。今回の報告は、コロンビア大学やSt Joseph医療センターをはじめ米国の75施設が参加した大規模前向きランダム化比較試験SPIRIT(Clinical Evaluation of the Xience V Everolimus Eluting Coronary Stent System in the Treatment fo Patients With De Novo Native Coronary Artery Lesions)III trialの2年後の結果である。

 試験では、2005年6月から2006年3月までに各施設で登録された2カ所以下の新規冠動脈病変を有する1002例を、2対1の比率でランダムにEES群とPES群に割り付けた。EESはAbbott Vascular社のXience Vを、PESはBoston Scientific社のTAXUS Express2を使用した。両群とも、抗血小板療法としてアスピリンクロピドグレルまたはチクロピジンの服用を6カ月以上継続した。

 試験開始1年後の結果は既に報告されていて、8カ月後の血管造影で再狭窄はEESの方がPESよりも有意に低率であったが、1年後では標的血管の不全(心臓死、心筋梗塞、心臓バイパス術を含む標的血管への血行再建術の再施行)に関しては両群間に有意差はなかった。

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