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J Am Coll Cadriol誌から
nonHDLコレステロールはCHDリスクのよい指標となる
算出が簡単なうえ、リスク予測能はLDLコレステロールより高い

2009/02/10
山川 里香=医学記者

 冠動脈疾患をエンドポイントとして脂質異常症に介入した臨床試験をメタ解析した結果、nonHDLコレステロールnonHDL-C)の低下と冠動脈疾患CHD)のリスク低下の間には直接的で一貫した関係があり、リスク予測能はLDLコレステロールLDL-C)よりも優れていたという。米国アイオワ大のグループが、J Am Coll Cardiol誌2009年1月27日号に発表した。

 著者らはMEDLINE(1966年~2008年5月8日)やレビューなどから脂質異常症に対する介入試験を抽出し、メタ解析を行った。選択基準は、(1)食事療法、スタチン、ニコチン酸、フィブラート、陰イオン交換樹脂、外科手術による、対照群が設定された介入試験、(2)ランダム化・盲検化されている(食事療法は非盲検)、(3)総コレステロール(TC)とHDL-C、もしくはnonHDL-Cがベースライン後最低1回は測定されており、nonHDL-Cが測定されている場合は計算値(TC-HDL-C)との差が1mg/dL以内である、(4)スタチンを用いた試験の場合は、一次アウトカムが臨床的指標である、(5)重篤な非心血管疾患(腎不全、心不全、臓器移植など)症例を含まない、(6)時間的・地域的変動が大きい冠動脈血行再建術と不安定狭心症、およびアウトカムが揃っていない脳卒中は除外――などである。

 試験ごとの差を推定し、ベイズ法を用いて変量効果メタ解析モデルに適合させ、試験のタイプ(一次予防、二次予防、糖尿病)別に、nonHDL-CとCHDリスクの関係をAdditional Bayesian modelで判定した。nonHDL-Cの効果をスタチンと非スタチンで比較し、ベイズ因子Kで表した。K<1は「同等の効果」、K=3.2~15は「効果の相違が中等度」を示す。不均一性についてCochrane's Q検定を行った。

 対象は、スタチンが14試験10万827例(すべて単独療法)、フィブラートが7試験2万1647例(すべて単独療法、偽薬対照)、ニコチン酸が7試験4542例、食事療法が1試験458例、腸バイパス手術が1試験838例、陰イオン交換樹脂が1試験3806例だった。平均追跡期間は4.5年。

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