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Circulation誌から
抗クラミジア薬を投与しても間欠性跛行は改善せず
同様な臨床試験はこれで打ち止めにすべきと著者は結論

2009/01/27
岡本 絵理=メディカルライター

 肺炎クラミジアChlamydia pneumoniae)抗体陽性の末梢動脈疾患PAD)患者に強力な抗クラミジア薬であるrifalazilを投与したが、間欠性跛行やQOLの有意な改善は認められなかった。米マサチューセッツ総合病院のMichael R Jaff氏らが企画した「PROVIDENCE-1」試験の結果が、Circulation誌1月27日号に掲載された。

 アテローム性動脈硬化症では、20年も前から肺炎クラミジアとの関連性が議論されている。アテローム性動脈硬化症に対する抗クラミジア薬の効果を評価するため、数々の試験が実施されているが、その効果は立証されていない。また、PDA患者における抗クラミジアIgG抗体陽性率は50~78%と、一般に冠動脈疾患よりも陽性率は高い。だが多くの臨床試験は、冠動脈疾患や脳血管疾患を対象としていた。そこで今回の試験では、肺炎クラミジア抗体陽性のPAD患者を対象として抗クラミジア抗菌薬の効果を評価した。

 本試験は二重盲検ランダム化試験であり、3カ国44施設の297例で実施された。対象は40~80歳の男女のうち、PADによる間欠性跛行が6カ月以上持続しており、肺炎クラミジア抗体価が1:128以上の患者。

 患者をrifalazil(リファマイシン系抗菌薬、国内未発売)投与群またはプラセボ投与群にランダムに割り付け、それぞれrifalazil 25mgまたはプラセボを、週1回の間隔で合計8回経口投与した。初回投与から360日間、患者を追跡調査した。ITT解析対象はrifalazil投与群145例、プラセボ投与群138例であり、患者の平均年齢はrifalazil群が66.6歳、プラセボ群が64.1歳だった。rifalazil群の81.4%、プラセボ群の79.0%が男性であり、各群の足関節-上腕血圧比(ABI)はともに0.63だった。

 トレッドミル試験を60、90、180、360日後に実施し、跛行出現時間(COT)および最大歩行時間(PWT)を測定した。PWTおよびCOTは対数に変換して解析した。SF-36健康調査票(SF-36)による身体機能評価、および歩行障害質問票(WIQ)による歩行障害の評価を、90、180、360日後に実施した。

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