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CMAJ誌から
DES vs. BMS、3年後の長期予後は同等
1年目まではBMSより低リスクだが、その後リスクが増加する傾向に

2009/01/13
難波 寛子=医師

 ベアメタルステントBMS)と比較した薬剤溶出ステントDES)の長期的な安全性を確認する目的で、3年間の追跡を行った前向きコホート研究の結果が発表された。留置1年後までは、全死亡、死亡と再血行再建ともにDES群の方がリスクは低かったが、その後イベントが増加し、3年後では全死亡は同等、死亡と再血行再建はDES群の方が高リスクとなった。この結果はCMAJ誌のオンライン版で12月18日に公開され、同誌1月20日号に掲載される予定。

 対象は、カナダ・アルバータ州の冠疾患登録システムであるThe Alberta Provincial Project for Outcome Assessment in Coronary Heart Disease(APPROACH)の登録患者のうち、2003年4月1日から2006年3月31日の間にDESまたはBMSが用いられた6471例。

 内訳はDESが1120例(17.3%)、BMSが5320例(82.2%)。31例はステントを正常な位置に留置できなかったため、調査対象から除外された。背景因子の比較では、腎機能障害(DES群 vs. BMS群[以下同様]:7.4% vs. 5.0%)、糖尿病(32.8% vs. 20.8%)、脂質異常症(87.8% vs. 80.8%)、高血圧(70.6% vs. 66.8%)などにおいて、DES群の方が有意に高率だった。

 調査項目は、全死亡および死亡と再血行再建の複合アウトカムの2点とした。ステント留置後30日では、全死亡(0.7% vs. 1.8%、リスク調整オッズ比[OR]0.40、95%信頼区間[CI]:0.25-0.64)、死亡と再血行再建(4.1% vs. 6.3%、リスク調整OR:0.42、95%CI:0.31-0.57)の両方で、DES群が有意に優れていた。

 1年後の時点では、全死亡(3.0% vs. 3.7%、リスク調整OR :0.62、95%CI:0.46-0.83)、死亡と再血行再建(12.0% vs. 15.8%、リスク調整OR:0.40、95%CI:0.33-0.49)となり、DES群の方が優位であるものの両群間の差は接近した。

 急性冠症候群(ACS)患者でも同様の傾向がみられた(1年後の全死亡は3.6% vs. 4.0%、リスク調整OR:0.68、95%CI:0.46-1.01、1年後の死亡と再血行再建は11.8% vs. 16.6%、リスク調整OR 0.46、95%CI:0.35-0.61)。その一方、安定狭心症のような非ACS患者の全死亡では、どの時点でも有意差はみられなかった。

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