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NEJM誌から
心不全を伴う心房細動には肺静脈隔離術が優れる
房室結節アブレーション+両室ペーシングに比べQOLや心機能が有意に改善

 心不全を伴う薬物抵抗性の心房細動患者に対するカテーテルアブレーション治療では、肺静脈隔離術の方が房室結節アブレーション両室ペーシング術に比べて、QOL、運動耐容能、心機能のいずれにおいても改善率が高かった。この結果はN Engl J Med誌10月23日号に掲載された。

 薬剤抵抗性の心房細動に対してカテーテルアブレーション治療が施行されるようになり、死亡率低下、QOLや心機能の改善などの効果が報告されている。方法としては房室結節を焼灼して房室間の伝導を遮断した上でペーシングにより心拍数をコントロールする、房室結節のアブレーション+両室ペーシング術が普及している。

 さらに最近では、心房細動の引き金となる局所異常興奮の好発部位である肺静脈開口部への焼灼により肺静脈心筋と心房筋を電気的に遮断する肺静脈隔離術が開発され、施行例数が増えてきている。

 そこで、心不全を伴う薬物抵抗性心房細動患者を対象に、2つの治療法の効果を比較する目的で、フランス、米国、イタリアなど各国の専門施設が参加してランダム化比較試験(PABA-CHF研究)が実施された。

 試験では、左室駆出率が40%以下でNYHAII度またはIII度の心不全を有する、薬物抵抗性心房細動の成人患者(81例)を、肺静脈隔離術群(41例)と房室結節アブレーション+両室ペーシング術群(40例)に無作為に割り付けた。Minnesota Living with Heart Failure質問表(0~105点まであり、点数が高いほどQOLが低い)、心臓超音波検査所見、6分間歩行距離を改善度の指標とした。両群とも全例を6カ月間追跡できた。

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