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J Am Coll Cardiol誌から
β遮断薬は心不全増悪入院時も継続すべき
OPTIMIZE-HF研究の解析で中止例より予後良好

 β遮断薬を服用していた慢性心不全患者が急性増悪し入院治療が必要になった場合、β遮断薬はそのまま継続した方が、中止した場合に比べて退院後の死亡率が有意に低く予後良好であることがわかった。この結果は、Journal of the American College of Cardiology誌9月16日号に掲載された。

 米国では、症状が安定している通院中の慢性心不全患者に対してはβ遮断薬を使用することが一般的となっている。米国の診療ガイドラインによれば、禁忌さえなければ患者全員にβ遮断薬を投与することにより、死亡率の有意な低下が期待できるとしている。しかし、心不全が非代償性となり入院治療が必要となったときに、β遮断薬を継続するか否かについてはまだ確実なデータがない。

 そこで米UCLA医療センターのG.Fonarow氏らの研究グループは、米国259施設が参加して心不全による入院患者を登録し予後を追跡した全国規模の研究プログラムOPTIMIZE-HF(Organized Program to Initiate Lifesaving Treatment in Hospitalized Patients with Heart Failure)のデータを利用して、心不全の急性増悪で入院した患者における入院中のβ遮断薬服用の有無と退院後の死亡率の関連について検討した。

 この研究では、同プログラムに登録された全4万8612症例の中で、91施設で入院時に左室収縮機能不全LVSD)と診断され、退院後60~90日間の経過観察が行われた2720例を対象とした。β遮断薬の適応があると判断された2373例のうち、1350例(56.9%)は入院前からβ遮断薬投与を受けていて入院後も継続、79例(3.3%)は入院後にβ遮断薬を中止した。303例(12.8%)は入院前後ともに適応があるのにβ遮断薬の投与を受けておらず、632例(26.6%)は入院後に新たにβ遮断薬の投与が開始された。

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