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Circulation誌から
ST上昇型急性心筋梗塞においてもDESが優位に
DEDICATION試験の結果、ただし心臓死は増える傾向に

 薬剤溶出ステントDES)は狭心症治療に対する効果は確立しているものの、プライマリーPCIとして施行されるST上昇型急性心筋梗塞STEMI)に対しての使用は、まだ知見が不足している。発症12時間以内のSTEMI患者においてプライマリーPCIは治療の選択肢の1つであるが、DESはいまだoff-label useである。

 発症後12時間以内のSTEMI患者626例に対しプライマリーPCIとしてDESもしくはBMSを無作為に割り付け、造影上と臨床上の転帰を比較するDEDICATION試験の結果がまとまった。コペンハーゲン大(デンマーク)のケルベクらの研究グループが、9月9日付けのCirculation誌に報告した。

 DESはシロリムス、パクリタキセル、ゾタロリムスいずれかを用いたステントで、BMSはコバルト合金、ステンレス、ステンレス合金のいずれかのものである。両群とも末梢心筋保護の有無による割り付けも行われたが、末梢心筋保護の有効性は立証されなかった(J Am Coll Cardiol. 2008;51:889-905)。

 一次エンドポイントは冠動脈径損失とし、8カ月後に定量的冠動脈造影により評価した。研究開始時点での臨床背景と冠動脈造影所見は両群で同等だった。慢性期冠動脈径損失はDES群(0.06±0.66mm)がBMS群(0.47±0.69mm)より有意に少なかった(p<0.01)。複合イベント発生率(心臓死、心筋梗塞再発、標的病変の再拡張)もDES群(8.6%)がBMS群(14.4%)より有意に少なかった(p=0.03)。一方で心臓死は、DES群(4.2%)でBMS群(1.6%)より多い傾向があったものの有意ではなく(p=0.09)、ステント血栓症の発生率(2.0%対2.6%)も同等だった(p=0.72)。

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