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虚血性心不全の治療について(その1)
心不全に合併した安定狭心症の治療とエビデンス

2014/11/26

 今回と次回は虚血性心不全の治療についてです。意外に思われるかもしれませんが、この領域は心房細動合併心不全と同じくらいにエビデンスがない領域です。

 もちろん心不全に不安定狭心症や心筋梗塞などが合併した場合には、救命のために冠動脈形成術を行うことは異論がないと思います。また、左主幹部病変は安定狭心症であってもすみやかに、冠動脈形成術またはバイパス手術が行われるべきです。今回のテーマは心不全に合併した安定狭心症の治療という内容です。

疫学データの不足
 そもそも、心不全患者が入院した場合、不安定狭心症患者でなければ欧米では心臓カテーテルを行わずに数日間で退院させることが多く、これが疫学データが少ない理由の1つです。OPTIMIZE-HFレジストリーでは、冠動脈合併患者でも10%ほどにしか心臓カテーテルが行われていません(表1)。

著者プロフィール

佐藤幸人(兵庫県立尼崎病院循環器部長)さとうゆきひと氏。 1987年京大卒。同大循環器内科入局、94年に京大大学院修了。同科病棟医長を経て、2004年から兵庫県立尼崎病院循環器内科に勤務。 07年より同科部長。研究テーマは心不全のバイオマーカーなど。

連載の紹介

佐藤幸人の「現場に活かす臨床研究」
専門の心不全だけでなく、臨床全般に興味がある。過疎地の病院での臨床経験もある。そんな佐藤氏の持論は、「医療とは患者、家族、医師、パラメディカル、メディア、企業などが皆で構成する『社会システム』だ」。最新の論文や学会報告を解説しつつ、臨床現場でそれらをどう活かすかを考える。

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