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最近の高感度トロポニン測定系はここまですごい【心不全編】

2012/09/12

 前回、急性心筋梗塞の診断、リスク評価における高感度トロポニンについて述べましたが、今回は心不全での話です。

 1995年より、われわれの施設では安定した心不全患者でもわずかにトロポニンが持続的に上昇している患者が存在し、予後不良であることを報告してきました(Heart 1997;78:505-508 doi:10.1136/hrt.78.5.505Circulation 2001;103:369-374.)。理論的にはBNP、NT-proBNPは心負荷の指標であり、トロポニンは心筋障害の指標と考えられます(Heart 2004;90:1110-1113.)。実際、トロポニンはBNP、NT-proBNPとは独立した予後予測因子であり、両者とも高値の患者はより予後不良です(図1)。 この結果は多くの他の施設により追試され、同様の結果が10年以上にわたって確認されてきました。

著者プロフィール

佐藤幸人(兵庫県立尼崎病院循環器部長)さとうゆきひと氏。 1987年京大卒。同大循環器内科入局、94年に京大大学院修了。同科病棟医長を経て、2004年から兵庫県立尼崎病院循環器内科に勤務。 07年より同科部長。研究テーマは心不全のバイオマーカーなど。

連載の紹介

佐藤幸人の「現場に活かす臨床研究」
専門の心不全だけでなく、臨床全般に興味がある。過疎地の病院での臨床経験もある。そんな佐藤氏の持論は、「医療とは患者、家族、医師、パラメディカル、メディア、企業などが皆で構成する『社会システム』だ」。最新の論文や学会報告を解説しつつ、臨床現場でそれらをどう活かすかを考える。

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