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β遮断薬の心筋細胞数増加作用が心不全を予防
成人先天性心疾患・心筋梗塞後心不全を予防する新たなメカニズムを検証

2019/11/14
古川 哲史(東京医科歯科大学難治疾患研究所)
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 先天性心疾患の出生率は概ね100出産に1件と古今東西変わりませんが、医療の進歩により新生児生存率が飛躍的に改善したため、成人先天性心疾患患者は急増しています。成人先天性心疾患患者は、心不全の発症率、死亡率とも、先天性心疾患を持たない人に比べて有意に高くなっています。これまでは、その原因は新生児期の手術の影響にあると考えられていましたが、最近、心筋細胞数の減少に原因があることが、臨床データおよび動物実験から明らかになりました。このメカニズムは、成人の心筋梗塞後の心不全にも関係があることが動物実験で示されました。

著者プロフィール

古川哲史(東京医科歯科大学難治疾患研究所生体情報薬理学分野教授)ふるかわてつし氏。89年東京医科歯科大学大学院医学研究科博士課程修了。米国マイアミ心臓研究所、マイアミ大学留学を経て、94年東京医科歯科大学難治疾患研究所自律生理分野・助手。99年秋田大学医学部第一生理学講座・助教授、2003年4月より現職。

連載の紹介

古川哲史の「基礎と臨床の架け橋」
臨床医から基礎医学の研究に身を転じた古川哲史氏に、ワンランク上の臨床を実践するために知っておいた方がいい基礎知識を、論文トピックスを材料に解き明かしてもらいます。

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