日経メディカルのロゴ画像

脂肪特異的マクロファージと肥満の関係

2018/02/09

 マクロファージは、貪食作用や炎症性サイトカインの分泌により、異物侵入に対する免疫機構として働く一方で、炎症惹起により病態発現にも関わります。循環器医の方は、血管壁でマクロファージが酸化LDLを貪食し泡沫化し、動脈硬化の惹起を誘導する病的シグナルを思い浮かべるかもしれません。最近マクロファージも一様ではなく、炎症誘導性のM1マクロファージや抗炎症性のM2マクロファージに大別することもあります。また、組織特異的なマクロファージがあり、例えば肝臓ではクッパ―細胞、脳ではミクログリアなどが特異的に存在します。

 最近、脂肪組織でも特異的に存在するマクロファージが複数同定され、肥満加齢に関係することが知られるようになってきました。今回は、脂肪組織特異的マクロファージSympathetic Neuron Associated Macrophage:SAM)と肥満の関係を示した論文を紹介します。

著者プロフィール

古川哲史(東京医科歯科大学難治疾患研究所生体情報薬理学分野教授)ふるかわてつし氏。89年東京医科歯科大学大学院医学研究科博士課程修了。米国マイアミ心臓研究所、マイアミ大学留学を経て、94年東京医科歯科大学難治疾患研究所自律生理分野・助手。99年秋田大学医学部第一生理学講座・助教授、2003年4月より現職。

連載の紹介

古川哲史の「基礎と臨床の架け橋」
臨床医から基礎医学の研究に身を転じた古川哲史氏に、ワンランク上の臨床を実践するために知っておいた方がいい基礎知識を、論文トピックスを材料に解き明かしてもらいます。

この記事を読んでいる人におすすめ