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心臓の脱感作療法?
CRTノンレスポンダーをレスポンダーに変える一時的ペーシング

2016/02/03
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 心不全患者の約25%では、局所的な電気的興奮の遅延による非協調的な収縮が原因で病状が悪化します。この改善のために、ペースメーカを用いた心臓再同期療法Cardiac Re-synchronization Therapy(CRT)が行われ、良好な成績を上げていることは皆さん良くご存知のことと思います。ただし、もともと非協調的な収縮を示さない75%の心不全患者では、CRTによる恩恵が得られないことになります。そんな75%の人に朗報となるかもしれない動物実験の成績が、2015年12月号のScience Translational Medicine誌に発表されました。単純な一時的ペーシングにより、CRTのノンレスポンダーがレスポンダーになる可能性があるという、魔法のような方法です。

著者プロフィール

古川哲史(東京医科歯科大学難治疾患研究所生体情報薬理学分野教授)ふるかわてつし氏。89年東京医科歯科大学大学院医学研究科博士課程修了。米国マイアミ心臓研究所、マイアミ大学留学を経て、94年東京医科歯科大学難治疾患研究所自律生理分野・助手。99年秋田大学医学部第一生理学講座・助教授、2003年4月より現職。

連載の紹介

古川哲史の「基礎と臨床の架け橋」
臨床医から基礎医学の研究に身を転じた古川哲史氏に、ワンランク上の臨床を実践するために知っておいた方がいい基礎知識を、論文トピックスを材料に解き明かしてもらいます。

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