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2013年5月公開記事に関するアンケートから
閲覧1位は「HbA1cが高値でも低値でもCVDリスクは増大」

2013/07/12

 2013年6月に行いました「2013年5月公開記事に関するアンケート」にご協力いただきまして、誠にありがとうございました。今回も421人の先生方にご回答いただきました。この場を借りて、厚くお礼申し上げます。

 5月公開記事の中で閲覧ランキング1位だったのは、「HbA1cが高値でも低値でもCVDリスクは増大」でした。J Am Coll Cardiol誌に発表された論文を紹介したものです。実際の臨床現場の一般的な2型糖尿病患者で構成される大規模コホートで、平均6年間のHbA1c値と心血管疾患(CVD)による入院および総死亡のリスクの関係を調査したところ、高齢の患者や合併症を有する患者を対象とした過去の研究と同様に、HbA1cが高値でも低値でもリスクは増大していたことが明らかになったという内容でした。

 2型糖尿病患者の血糖コントロールには「スイートスポット」があるとの概念が今回のデータにより一層支持された、と著者らは指摘していました。

 2位の「血中BNPやNT-proBNP値を用いた心不全診療の留意点を発表」は、日本心不全学会のステートメントを取り上げたものです。

 ステートメントでは、「BNPやNT-proBNPは、心不全診療を支える補助診断法として広く浸透してきた」との認識を示しつつ、「測定する機会が増えるほど、得られた血中濃度をどのように理解し、心不全医療に還元すればよいのか戸惑うことも多くなった」と臨床現場が直面する課題を指摘。このため、「BNPやNT-proBNP値を心不全診療に適切に反映していく」ことを目的にステートメントを作成したと説明しています。

 BNPとNT-proBNPについて、基本構造、生成・分泌の過程、それぞれの血中濃度に影響を与える因子などを解説した上で、心不全診断へのカットオフ値を示したのが最大の特徴です。

 最後に、「BNPやNT-proBNPは有力な心不全のバイオマーカーであり、心不全診療の補助手段としてはとても有力」とまとめ、「BNPやNT-proBNPだけに基づいた心不全診断や疾病管理はありえない。症状をよく聴き、徴候をよくみて、他の検査と合わせて総合的に判断を下すことが大事」と結んでいたことが印象深い点でした。

 3位から5位には、抗凝固薬関連の記事がランクインしていました。9位にも同様の記事が入っており、この分野への関心の高さをうかがわせています。

 編集者のこだわりとしては、「東日本大震災直後1カ月は高齢男性で脳梗塞が増加」が14位に入ったのは特筆すべき点です。Stroke誌に発表された論文を紹介したものですが、大震災の健康への影響力の強さを物語るものとして貴重な論文なのだとの思いを強くした次第です。今後も、次への備えにつなげる意味でも、東日本大震災関連の記事をお届けしたいと考えています。

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